
あの「君の名は。」を超えた戦争アニメ!
第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞したこうの史代の同名コミックを、「マイマイ新子と千年の魔法」の片渕須直監督がアニメ映画化した人間ドラマです!
東京テアトル株式会社 創立70周年記念作品であります。
作品情報
原題:この世界の片隅に
邦画:アニメ
製作年:2016年
製作国:日本
日本公開:2016年11月12日
上映時間:126分
公式サイト
あらすじ
1944年広島。18歳のすずは、顔も見たことのない若者と結婚し、生まれ育った江波から20キロメートル離れた呉へとやって来る。それまで得意な絵を描いてばかりだった彼女は、一転して一家を支える主婦に。創意工夫を凝らしながら食糧難を乗り越え、毎日の食卓を作り出す。やがて戦争は激しくなり、日本海軍の要となっている呉はアメリカ軍によるすさまじい空襲にさらされ、数多くの軍艦が燃え上がり、町並みも破壊されていく。そんな状況でも懸命に生きていくすずだったが、ついに1945年8月を迎える。
予告動画
映画の感想とネタバレ
映画ブロガー仲間や、Google+でお世話になっているKazshi Yamaさん等、映画通の方々から大絶賛されているこの映画!
今年No.1かと思えた「君の名は。」
を超えると言われる多数の声を受け
と後押しされ観に行ったしだいであります。アニメは基本映画館で観ないのですが、今年は2本目!一体今年の邦画はどうなっているんだあΣ(゚д゚lll)
↓これより※ネタバレを含めた感想などを書いていますので、観賞予定の方はご注意ください
つまらない!面白く無い!で語れない映画
まずこの映画は、面白いのか?面白く無いのか?
ここまで評判高いこの映画!いったいどっちなんだろう?という気持ちで観に行きました。観てみると単なる日常などが描かれており、ちょっと期待と違う映画ではありました。
アニメの戦争映画と言ったら、「火垂るの墓」や「はだしのゲン」を想像します。この映画もそういう作風で重い映画なのだろうと・・
昭和の日本の匂いは映画全般からしているものの、全然イメージと違います。とにかく明るいのです。
戦争前後にかけて主人公すずの日常の姿が描かれ、もちろん暗い話もあるし、戦争時代ならではの苦労話もある・・ハッキリと太平洋戦争まっただ中という事も理解できる。
でも、まったく気分の沈まない映画です。
「火垂るの墓」や「はだしのゲン」と対照的に戦争を描いた作品と言えます。それでも伝えなければならないところはしっかりと伝え、戦争の恐ろしさも理解できます。
戦争映画だけど戦争映画じゃない、 笑えるけどコメディではない、泣けるシーンもあるけど可哀そうすぎて泣ける様な映画でもない。恋愛映画?かと思えばそうでもない・・なんとも言い表しにくい映画であります。
ぶっちゃけ自分はそれほど面白い作品とは思いません。もちろん泣いていません。欠伸もしました。でも、この作品は
つまらない、面白い、面白く無いという様な評価で言い表せる映画ではありません。
一緒に行った子供の感想を書いてみるとよく理解できました。
現代の若者が知らない、戦時下の庶民の記録を伝えるうえでこれほど素晴らしい映画はないと思います。戦争を怖さ悲惨さだけに焦点を縛るのではなく、日常と戦争を同時に融合さして描いているこの作品は観なければならない作品だと思いました。
日常を淡々と描くでも深い
熱く書いたところで本題に戻りますが、映画は主人公すずの日常を淡々と描いています。
終戦一年前の1944年(昭和19年)から終戦後までの日常の物語です。
と戦争シーンはいつになるのか?と思ったほどですが、それでもこの日常を淡々と見るだけでも飽きません。うっかりこれは戦争映画では無いのでは?と思うほどです。
テンポも良いし、まだ30代半ばの自分には昭和初期の生活が新鮮でした!
とにかく現代と違います。皆生きるために必死なのです。個人の楽しみなんぞ二の次!ここが生きていくために何らかの役割をこなしています。
朝から晩まで働きっぱなし!それにも驚かされますが、服を自分で縫ったり、水を汲んできたり、米を炊くのも牧で炊いたり・・現代人からは想像もできないそのたくましさに目を奪われました。
と昔の人々に尊敬の念を抱きましたね。
所々に深く考えれるようなシーンもあって、あれはこういう事なんだよなぁ?などと想像し考える描写も織り込まれております。
日常の普通がどれだけ幸せなのか?それを痛感する映画でもあります。
ほぼ全般日常を淡々と観るだけですがそれだけでも十分楽しめる映画だと思います。
能年玲奈(のん)の声優ぶりは?
ほぼ予備知識なしで言ったので、驚いたのですが・・
能年玲奈ちゃん、今はのんちゃんですかね?が主人公すずの声優を務めています。
ナイスなチョイスでしたね!
エンドロールに何がある?
実はエンドロールは最後まで観る派なのだが、子供にせかされて席を立ってしまった・・
だが・・もう一つ泣ける様子がエンドロールにあるらしい・・
なので最後まで絶対に席を立ってはいけません!
主人公すずの「右手」が関係するとか?
是非最後まで観て自分に教えてください(__)
君の名は。VS この世界の片隅に
君の名は。VS この世界の片隅に ぶっちゃけどっちがオススメなのか?
Google+でもこの様にアンケートを取りました。
https://plus.google.com/+いごっそう612/posts/b4dLj3dR1ZA
(※Google+登録してないと結果は見えません)
でもこれって・・アベンジャーズとヒューマン映画を比べる様なもの・・
よく考えたら映画のジャンルが違うので比べ様が無いですよね。
面白いで言えば「君の名は。」素晴らしいで言えば「この世界の片隅に」でしょうか?
点数をつけるとしたら個人的には「君の名は。」ですが、映画は世代や個人で感じ方が違うのでご了承ください。
興行収入は?
口コミで徐々に人気を集め、動員数前週比越を連発しており異例の右肩上がりを続けています。映画の大ヒットをうけて、11月22日には配給会社の東京テアトルの株価がストップ高にもなったほどです。
公開4週目の、12月3日(土)、4(日)の週末興行成績で、興収6,791万4,220円、動員4万6,108名、公開館数87館(初週より+5館)を記録。これにより前週比104%の興収をとなり、全国映画動員ランキング(興行通信社調べ)ではなんと、4位に上昇↑
累計動員32万8,618名、累計興収4億5,074万0,140円を突破し日毎に上昇しています!
まだまだこれからも稼ぎそうですが、「君の名は。」には興行収入では遠く及びませんね。
あっちは200億超えですからね~。
『第38回ヨコハマ映画祭』で日本映画ベストテン第1位に選ばれたことも含めSNS効果もありこれからも興行収入を伸ばしそうですね。
週末興収推移
【公開週/全国動員ランキング/動員数/興行収入/公開館数)
1週目(11/12、11/13)/10位/3万2,032名/4,704万2,090円/ 63館
2週目(11/19、11/20)/10位/3万9,638名/5,679万8,980円/68館
3週目(11/26、11/27)/6位/4万4,048名/6,494万9,160円/82館
4週目(12/3、12/4)/4位/4万6,108名/6,791万4,220円/87館
まだまだ伸びそうです。
【まとめ:この映画の評価、おすすめ度は?】
素晴らしい映画だと思います。戦争映画をこういう描き方で表現する手腕は見事!テンポも早いし飽きずに見えます。
各映画サイトの評価はこんな感じ
映画.com:★★★★★(4.5)
Yahoo!JAPAN映画:★★★★☆(4.42)
Movie Walker:★★★★★(4.66)
2016年12月03日時点
おお~史上最高に高い!( ゚Д゚)
個人的な私のおすすめ度は?
観るべき映画だと思います。ただ高評価には世代を選ぶ作品かも知れません。その時代を体感しているものとしていないものでは感じ方も変わるでしょう。
どっちにしろ酷評される様な映画ではありません。観て損はしません。
でも、若い人にぜひ見てほしい・・
オススメ戦争アニメ映画です。