
ネタバレ禁には、目次をお使いください('ω')
全てを亡くした男が、何も持たない男から学んだ幸せとは・・?
という訳で、本日ご紹介する映画は「孤独のススメ」です。
ロッテルダム国際映画祭やモスクワ国際映画祭など、世界各地の映画祭で高い評価を受けたオランダ産の人間ドラマ!
作品情報
原題:MATTERHORN
洋画:ヒューマン・ドラマ
製作年:2013年
製作国:オランダ
日本公開:2016年4月9日
レンタル開始:2016年11月2日
上映時間:86分
あらすじ
オランダの田舎町、妻に先立たれた初老のフレッド(トン・カス)は、毎週日曜日の礼拝以外は人とのつながりを極力排し、静かに暮らしていた。ある日、言葉も過去も持たない男テオ(ルネ・ファント・ホフ)が突如現れ、フレッドの家に住み着いてしまう。心ならずも始まった共同生活を送る中、二人に友情のようなものが生まれ、さらにフレッドの規則正しい単調な日常も変化していく。
予告動画
感想とネタバレ
ロッテムダム国際映画祭観客賞やモスクワ国際映画祭で最優秀観客賞、批評家賞などを受賞し、日本国内でもSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2014で長編コンペティション部門の最優秀作品賞を受賞した作品でもあります。
↓これより※ネタバレを含めた感想などを書いていますので、観賞予定の方はご注意ください
孤独のススメでは無い
邦題は“孤独のススメ”なのだが・・これは孤独であることをオススメする映画ではありません。
孤独であることに喜びを感じる様な映画なのかと思っていましたが、実際はその真逆を痛感させられる映画でした。
核家族が増えた現在の日本人・・この映画を見て考えて欲しい・・
老人になってからの孤独がどれほど寂しいかを・・・
不思議な魅力の映画です※ネタバレ
コメディなのヒューマンなの?見ていてイマイチわからない?盛り上がらない展開、でも何故か飽きることなく見えてしまう・・
何とも不思議な魅力の映画でした!
面白い?と聞かれたらそうでもない答えます。でも見る価値アリの映画です。
オランダの田舎町。妻に先立たれ、1人静かに暮らす初老の男フレッド(トン・カス)がひとりぼっちで暮らしを紡いでいます。
しかし、そんな彼の孤独を絵に描いたような生活が、迷い込んできた言葉もろくに話さず、素性も分からない謎の男との同居生活によって、次第に色彩を帯びていく・・
え~何で?と思うような展開でもありますが・・孤独だからこその展開なのです。
何故?フレッドは孤独なのか?なぜ謎の男を面倒見るようになったのか?
チラチラ映る妻子の写真、そして中盤以降の子供の写真、男が寝泊まりするベッド脇にギターが立てかけられたままの寝室、物置から久々に取り出される埃を被ったサッカーボールなどなど、こちら側にフレッドの境遇を上手く想像させる展開が見事です。
フレッドは、謎の男に妻や息子の姿を見ているのです。
序盤は・・えっ・・ゲイ?(;´∀`)
と思えるかもしれませんが、見ていけば理解できます。
地味だけど、考えられたもの凄い見せ方が上手い作品という印象を受けます。
そして、終盤明らかになっていく真実・・・そして緩やかな音楽・・
抜群の構成で作り上げた良作です。
ちょっと宗教に皮肉も?
ちょっと宗教に対する皮肉も込められているように思います。
孤独な人が陥りやすいのが宗教だと思います。
これはなんでかな?と考えるのですが、孤独で話し相手がいない・・でもこの場所に行けば話せる人がいる。人とともに過ごせる。不安感が和らぐ・・
そういう事から、発展していくのではないでしょうか?
この映画の主人公も、教会に通っているのですが・・
彼の孤独を助けてくれた人は、宗教ではなく謎の男・・そして謎の男との生活を邪魔するのが、主人公を救うべき宗教なのです。
これは痛烈な皮肉のようにも感じました。

この映画の評価、おすすめ度は?
なかなか不思議な魅力の映画でした。面白い?感動した?と言われるとそうでもないですが(笑)
素晴らしい作品だと思います。
ヒューマン系が好きな方は“ルーム”もオススメです。
各映画サイトの評価はこんな感じ
映画.com:★★★☆☆(3.4)
Yahoo!JAPAN映画:★★★★☆(3.85)
TSUTAYA(Filmarks):★★★★☆(3.6)
2017年1月09日時点
悪く言う人はいないけど、★3が多いですね。
個人的な私のおすすめ度は?

(3.4)です!
ヒューマンがあまり好きではないので、スイマセン(;´∀`)
奥深さを感じる良作ですが、観るにあたり高評価をつけるにはどうか?いい作品だけど、記憶に残らないという印象を受けます。
でも、同居が嫌だと言い核家族になっている世帯に観て欲しい
孤独の老後は嫌だと感じる映画です。