本日ご紹介する映画は、実際の事件をモチーフに描かれた
2016年の映画「葛城事件」です。
この映画は、無差別殺人事件を起こした加害者青年とその家族、加害者と獄中結婚した女性が繰り広げる、壮絶な人間模様を実話をモチーフに描いた衝撃的なドラマ映画です!
実際にモチーフになった事件は、附属池田小事件を筆頭に!
秋葉原通り魔事件、池袋通り魔殺人事件、土浦連続殺傷事件など、思い出すのも嫌な、日本でもトップレベルの凶悪な事件です。
正直…救いなど全く無い映画です。
最後まで重い気持ちで観るしかない‥その時に思う気持ちは‥"こういう家族になりたくない"
自分自身を振り返り、幸せな家庭を築くための‥反面教師的な映画とも言えます。
嫌な気持ちにはなりますが、観ておくべき作品の1つです。
この映画のオススメ度は
(3.6)です!
作品情報
原題:葛城事件
邦画:ドラマ
製作年:2016年
製作国:日本
日本公開:2016年6月18日
レンタル開始:2017年1月11日
上映時間:120分
公式サイト
あらすじ
父親から受け継いだ小さな金物屋を懸命に切り盛りし、マイホームを手に入れ、妻の伸子(南果歩)と共に長男・保(新井浩文)と次男・稔(若葉竜也)を育て上げた葛城清(三浦友和)。理想の家族と生活を築いたと考えていた彼だったが、21歳になった稔が8人を殺傷する無差別殺人事件を起こして死刑囚になってしまう。自分の育て方に間違いがあったのかと清が自問自答する中、伸子は精神的に病んでしまい、保は勤めていた広告代理店を解雇される。やがて、稔と獄中結婚したという女・星野(田中麗奈)が現れ……。
予告動画
映画「葛城事件」:キャスト
この映画の重要キャストは少ないので覚えやすいです。5人です。この5人を覚えていれば映画を理解できるでしょう。
葛城清(三浦友和)
プライド高く自己中心的であり、自分の価値観を他者にも押し付ける。高圧的で家族を抑圧し続けている。何か問題があったときは自分ではなく他人のせいにする。こういうタイプたまにいるよな・・めっちゃ嫌われてるけどっと思ってしまうタイプ・・最悪です。
葛城伸子(南果歩)
一見普通に見えるのだが、無気力な思考停止人間・・料理、育児などもしている姿を映画では見かけない・・高圧的な清とは真逆であるが、注意すべきことを注意できないその姿を見ると・・彼女も清の被害者でもあるが、葛城家を崩壊させたひとりだとも言える・・
葛城保(新井浩文)
一家の長男である。就職も結婚もしており一見一家では普通の男に見える。だが・・清の高圧的な態度に従い続けたお陰で、思ったことが言えない男になってしまった・・思いを溜め込んでしまい、自分を追い込んでしまう人間である。
葛城稔(若葉竜也)
一家の次男である。こらえ性がなく定職にもつけず・・バイトもすぐに辞めてしまう現代の若者にありがちな青年・・人に見下されているという意識が強く被害妄想的になりがちである。
プライドも高く「一発逆転するから」が口癖である。
清には常に罵られており、嫌悪感を抱いている。
星野順子(田中麗奈)
死刑廃止を訴える女性、死刑囚となる一家のある男と獄中結婚をする。
全くと言ってもいいほど・・理解不能・・?
最後まで一家と関わり続けるのだが、何故?その様なことをするのか?
何故?死刑囚となる男を救いたいのか?謎である。宗教的な印象を受ける。
この映画の感想とネタバレ
なんとも気が重くなる映画です・・でもリアル!この映画はリアルですよ!見るべき作品というようなイメージを持ちました。
しかし・・何とも後味の悪い映画でしたね・・
崩壊寸前の家庭
映画「葛城事件」は、なんとも観てて気が重くなる映画でありました。
この映画は・・ある一家の崩壊を描いています。
上記で紹介したこの映画に出てくる葛城一家の人々その全ての人物に問題があるのです。
序盤はありがちなちょっと問題がある家庭、人間誰しも少しは問題があるもの・・だが見ていくうちに・・
こいつらマジでやべえ・・Σ(゚д゚lll)
と家庭崩壊間近な足音が聞こえてきます。
と思わず叫んでしまいそうな、そんな家庭の崩壊を描いた映画なのです。
こんな父親は嫌だランキング第1位は葛城清(三浦友和)
そんな崩壊寸前の家庭を作ったのは、三浦友和演じる葛城清なのです。
観てて不快感MAX
理不尽でプライドだけ高く、何かあったら人のせい・・・DV当たり前の昭和男の亭主関白ぶり!働いてはいますが、父から受け継いだお店をやってるだけ客など来ない・・
実際は次男と同じような人間なんでしょう・・
こんな父親は嫌だランキング第1位を間違いなく取れる逸材です。
何とも酷いクレーム…お前の店か?
この映画が評価が高い理由の一つに共感できる部分があるのではないでしょうか?
絶対ありえない様なクズ野郎を三浦友和が演じているのですが、そのクズ野郎の行動は、どこかで見たことあるような?こういう人いる!という様な他人事でない共感を呼んでしまうと思います。
こんな父親は嫌だランキング第1位に選ばれるほどの行動が実は共感を呼んでいる・・思わず
と叫んでしまいたくなるような・・葛城清のクズっぷりがとにかく凄まじいので観て欲しい・・
そして崩壊※ネタバレ
清に耐えれなくなり、家を出た妻と次男・・そこに長男が現れる・・
この3人での会話はどこかに救いがあり
と思ってしまう…
清がどれだけ家庭を狂わしているのか?感じれるシーンです。
そして・・
リストラにあったことを誰にも言えず、レシートの裏に『申し訳ない』と遺書を書き残し自殺する長男・・
無差別殺人事件を起こして8人の人間を殺傷、死刑宣告を受ける次男・・
次男の事件で精神崩壊してしまう母・・
一家は崩壊してしまいます。
その中でも、崩壊へと導いた清だけは家に住み続けたくましく生きています。全てを人のせいにしながら・・
そして・・早期死刑を望む次男・・その次男と獄中結婚する星野順子・・そして、清・・
様々ま物語が入り乱れますが、やはりこの映画は清の物語と言えます。
ラストは幸せな家庭を求めたが失敗し、孤独に生きていく男の姿を描いています。
正直言えば、自業自得‥こういう家庭にならない様にしなければならないですね。
実話?モチーフになった実際の事件とは?
この映画は近年起きたさまざまな事件をモチーフに作られている・・
一番この事件を描いているのではないかと言われているには「附属池田小事件」です。
獄中結婚や家庭環境や兄の自殺、早期死刑の嘆願など、「葛城事件」は「付属池田小事件」を描いているといっても差し支えないでしょう。
この事件の犯人である宅間守がこの映画で言う次男です。
それに加え、「土浦連続殺傷事件」であったようなサバイバルナイフの購入
「秋葉原通り魔事件」「池袋通り魔殺人事件」などの通り魔殺人事件・・
など数々の通り魔殺人もモチーフになっている様です。
近年の実際にあった恐ろしい事件がモチーフになっているのです。
実話映画といても差し支えないです。
思い出すのも恐ろしい事件が近年多発しています・・こういう事件の抑制策としてこういう映画を作っていくべきだと感じます。
まとめ
なんとも重い映画です。この映画を見て子供を抱きしめました。そういう意味では観なくてはいけない映画だと思います。
いろいろな実話映画がありますが・・・同じような思いを抱いた映画は『子宮に沈める』です。
この映画も重い気分になる映画ですが、この映画と同じ実際にあった事件をモチーフに作っており観なければいけない作品です。
映画「葛城事件」は、ただただ、嫌な気持ちになる映画でしたが、俳優陣の演技がとにかく良質です。
葛城清を演じた三浦友和は、この作品が語られる代表作となるのではないでしょうか?
素晴らしい演技でした。
実在の事件を連想するようなシーンも複数あり、重くて苦しい気分になる映画ですが、そういう事件をしるべきでもあると思います。そういう意味でも観て欲しい映画ですね。
実話ベースの濃厚な観るべき映画です!
映画「葛城事件」の紹介でした。