世界一の臆病者が英雄になった理由!
メル・ギブソンが「アポカリプト」以来10年ぶりにメガホンをとり、第2次世界大戦の沖縄戦で75人の命を救った米軍衛生兵デズモンド・ドスの実話を映画化した戦争ドラマ!
作品情報
原題:HACKSAW RIDGE
洋画:戦争ドラマ・実話
製作年:2016年
製作国:オーストラリア/アメリカ
日本公開:2017年6月24日
上映時間:139分
公式サイト
あらすじ
第2次世界大戦中、デズモンド(アンドリュー・ガーフィールド)は、人を殺してはいけないという信念を持ち、軍隊に入ってもその意思を変えようとしなかった。彼は、人の命を奪うことを禁ずる宗教の教えを守ろうとするが、最終的に軍法会議にかけられる。その後、妻(テリーサ・パーマー)と父(ヒューゴ・ウィーヴィング)の尽力により、デズモンドは武器の携行なしに戦場に向かうことを許可され……。
予告動画
感想とネタバレ
往年の映画ファンなら誰でも知っているメル・ギブソンが、メガホンをとった戦争ドラマです。
本年度アカデミー賞では、編集賞、録音賞の2部門受賞しています。
舞台は太平洋戦争真っ只中での沖縄での戦いがメインとなっています。
↓これより※ネタバレを含めた感想などを書いていますので、観賞予定の方はご注意ください
映画の舞台ハクソー・リッジとは❔
この映画を観ていたら、絶対気になるだろう・・映画に出てくる「ハクソー・リッジ」とは、沖縄のどこだったのか?
ということで調べてみました。
「ハクソー・リッジ」とは、沖縄戦において、浦添城址の南東にある「前田高地」と呼ばれた日本軍陣地。北側が急峻な崖地となっており、日米両軍の激戦地となったことから、米軍がこの崖につけた呼称(Hacksaw=弓鋸)である。
現在はこんな感じになっているみたいです。
外国人が聖地巡礼で訪れているらしいですね。
シドニーがあるニューサウスウェールズ州がメインロケ地となったようです。
ロケ地が日本じゃないのは残念ですが、日本の沖縄での戦いが映画のメインです。
デズモンド・ドスさんの実話
何とこの映画は実話映画なのです!
この映画の主人公アンドリュー・ガーフィールド演じるデズモンド・ドスは実在の人物!
実際のデズモンド・ドスさんはこんな人です!
アンドリュー・ガーフィールドとは見た目だいぶ違いますね・・(-_-;)
映画はこのデズモンド・ドスの人生を描くような感じです!
ハクソー・リッジで負傷したドスさんは戦後5年半、陸軍病院で入院生活を送り、戦時中の夢を見続けるなど、心的外傷後ストレス障害(PTSD)のような症状に苦しんだこともあったそうです。
そこから立ち直り、1995年6月に沖縄を訪れたこともあったそうです。
2006年死去しています。
このデズモンド・ドスさんの実話がまた物凄いのです!
信念の人:デズモンド・ドス※ネタバレ
少年時代、喧嘩で兄を煉瓦で殴打してしまい殺しかけたデズモンド・ドスは、その時に見た自宅の壁に貼られた“汝、殺すなかれ”という神の教えを幼心に刻みつけます。
戦争がはじまり、“汝、殺すなかれ”という神の教えを守っている彼は人を助けるために衛生兵を志願するのです。
“汝、殺すなかれ”なのに戦争かよ(゚д゚)!と思うかもしれませんが・・
彼の信念は凄まじいものがありました!
戦争行くのに武器を持たないって・・そんな事が可能なのでしょうか?
訓練でも絶対銃を持たないのです。
そんなデズモンドが許されるわけなく、除隊を求められる日々・・完全に厄介者で過酷な扱いを受けます。
しかし・・・
どんなに教官に脅されても、仲間になじられても、殴られても・・
デズモンドは絶対に除隊をしようとしません。
除隊もしない・・どんな目にあっても銃を持とうとしないデズモンドは・・最終的に軍法会議にまでなっちゃのです(゚Д゚;)
信念なのか?それとも信仰なのか?
どんなにピンチになっても絶対曲げない強い意志!
中盤までは、信念の人:デズモンド・ドスを描いた映画と言う様な感じです。
プライベート・ライアンを超えた戦争シーン
前半の人間ドラマと違って後半は地獄の様な戦争を描いています。
戦争を優位に進め圧倒的な物量で優っているはずの米軍が大苦戦するのです。
(ノコギリ崖)”と呼ばれる断崖の先に広がる高地での攻防戦ハクソー・リッジの戦いです。
プライベート・ライアンでもかなりのリアルな戦争シーンがありましたが・・
これはそれを超える戦争シーン!
飛び交う銃弾、凄まじい怒号!地面には死体、死体、死体・・・
まるで戦争の真っ只中にいるかの様な感覚に陥ります。
戦争シーンではプライベート・ライアンを確実に超えました↑
日本兵の演出も素晴らしかったですね!日本兵を悪と描いているのではなく。日本兵も米兵と同じで・・戦争は怖いものという括りで描いているような印象を受けました。
そして、その恐ろしい戦いの真っ只中・・誰もが逃げ出す戦場で、たった一人残り75人も救出したヒーローがいるのです。
それが、主人公デズモンド・ドスです。
映画を観てもらえば分かりますが、本当にクレイジーです。
日本兵がウロウロしてる中、傷ついた仲間を見つけ、また一人また一人と救出していくのです。
もう1人、後もう1人と神に祈りながら救出する姿はある意味宗教的でもありますが、敵地のど真ん中で75人も救出できるのは神がついていたからと思わずにはいられません。
これが実話というのは本当に驚きしかありません。
北朝鮮とアメリカの争い・・第3次世界大戦一歩前の現在・・反戦映画として観るべき映画だと思います。
この映画の評価、おすすめ度は?
あんまり戦争映画は高評価しないんですが、本当に良い映画でした!泣けるシーンでもないのに・・何故か涙が出てきちゃう映画です。
他にも観ておきたい戦争映画は日本では【野火】などがあります。
そして戦争映画なら話題となった『ダンケルク』も観てほしいですね。
各映画サイトの評価はこんな感じ
映画.com:★★★★☆(4.2)
Yahoo!JAPAN映画:★★★★☆(3.94)
Filmarks:★★★★☆(4.1)
海外の評価:Rotten Tomatoes(ロッテン・トマト)
批評家87% 観客92% が肯定的な評価をしています。
2017年6月26日時点
おお~やはり高評価!映画館へレッツゴー(^^♪
個人的な私のおすすめ度は?
(4.0)です!
これが実話というのは絶対に驚くと思いますよ、凄い人がいたものです。
アンドリュー・ガーフィールド、サム・ワーシントンもいい演技してましたね。アンドリュー・ガーフィールドの代表作の1つとなりそうです。
戦争映画としてはかなりの傑作!戦争を知らない甘えん坊の現代人たち(もちろん自分も含めて)には・・
観るべき映画だと思います。