本日ご紹介する映画は、難解なミステリー映画
「ホールド・ザ・ダーク そこにある闇」
「ホールド・ザ・ダーク そこにある闇」は、第43回トロント国際映画祭でプレミア上映され話題となった作品で、2018年9月28日にNetflixオリジナル映画として配信になっております。
監督は、その才能が大きく評価されているジェレミー・ソルニエ。代表作に『ブルー・リベンジ』、『グリーンルーム』などがあり、話題作を作り出している監督です。
キャストは、ジェフリー・ライト、アレクサンダー・スカルスガルド、ジェームズ・バッジ・デール、ライリー・キーオなどの俳優陣です。
オオカミに息子をさらわれたと言う母親の依頼で、アラスカの辺ぴな村を訪れたオオカミ専門家が、想像もできない事態に巻き込まれて行く姿を描いた超絶難解なミステリー作品です。
好き嫌いが分かれる作品だと思います、僕はけっこう好きでした。
この映画に5段階で点数を付けると
(3.6)です。
ホールド・ザ・ダーク そこにある闇:作品情報
原題:Hold the Dark
洋画:ミステリー・サスペンス
製作年:2018年
製作国:アメリカ
ネットフリックス配信:2018年9月28日
上映時間:125分
あらすじ
オオカミに息子をさらわれたと言う母親の依頼で、アラスカの辺ぴな村を訪れた作家。だが、動物行動学の知識を生かした人助けが、不気味な謎に包まれる恐怖に変わる。
予告動画
ホールド・ザ・ダーク そこにある闇:感想とネタバレ
今月のネットフリックス配信では、一番期待していた作品です。
何と言ったって“ジェレミー・ソルニエ監督”作品ですからね~。
ちょっと普通とは違う人間の怖さを描く監督で、一歩間違えたら名作を作る可能性も感じられるだけに、その監督がNetflixオリジナル作品を作ったと聞いたら観てみたくなりますよね~。
オオカミ狩りの映画と思いきや…※ネタバレ
観てみてビックリ!想像と全然違う映画でした。
オオカミに子供を連れ浚われた親が、オオカミハンターに依頼し、オオカミと人間との壮絶な戦いが描かれる映画…
そんな想像を勝手にしていたんですが、全然違いました!
でも序盤はそんな感じなんですよ。
幼い息子を狼にさらわれた母親(ライリー・キーオ)が、ラッセル(ジェフリー・ライト)に手紙を送り、オオカミ退治を依頼するんです。
ラッセルは、山に行き、オオカミの群れを発見!
望遠鏡で見ると、子供のオオカミを殺して食っていたのです!
ラッセルは、その姿を見て驚き、足を滑らして滑落するんです。
狼たちは、ラッセルの元へ走り寄って来ます。
慌てて落とした銃を拾い構えるラッセル!
目の前に来た狼たちとにらみ合うラッセル…
しばらくすると狼たちは去っていきました。
もうね、ここのシーンはめっちゃ良かったです。
緊迫感あって、これから先がどうなるのか?
どんな展開、どんなラストが待ち受けているんだろう…
色々想像してワクワクドキドキ。
でも、こっからの展開は想像が全くできない展開でした。
街に帰ったラッセルを待っていたのは…
オオカミにさらわれたはずの少年の遺体!
少年は依頼者である母親に殺されていたのでした…
物語はここから、オオカミ狩りの話では無く
謎だらけのミステリー・サスペンスになって行くのです!
考察!オオカミの呪い?狼男伝説
少年の遺体が見つかり、イラク戦場に行っていた父親(アレクサンダー・スカルスガルド)が負傷により帰ってきて、遺体と対面します。
父親役は、アレクサンダー・スカルスガルドです。
けっこう雰囲気ある役者さんで、僕は好きです。
Netflixオリジナル作品『Mute/ミュート』にも出演していました。
そんなアレクサンダー・スカルスガルドが演じる父親バーノン・スローンですが、イラクでは、仲間の兵士を容赦なくぶっ殺すところとかあって、何か怖いキャラです。
息子の遺体と対面、犯人は奥さんと告げられます。
至って普通‥な感じなんですけど、急変するんです!
警官を射殺し、息子の死体を持ち出し、妻メドラ・スローン(ライリー・キーオ)を探しにでるのです。
いやいやいや、死体を持ち出すのはまだOKとしても…
警官をどうして殺した?
もうね、こっからの展開は謎だらけなんですよ!
仲間の原住民が、経験をマシンガンでぶっ殺したり!
妻を追いながら、殺しまくるバーノン・スローン…
なんで?どうして?の連続なんです。
映画は、グロ映像もありのシーンで飽きません、警官隊と原住民の戦いは迫力満点で見ごたえありましたね。
ただ、何故こうなっているのか?
そういうのは全然分かりません…
だから、ちょっと考察を書いておきます。
全部で3つの考えを書いています。
一つ目の考え…
知り合いのブロガーさんに、原作ではバーノンとパメラは実は兄弟だったという情報を頂きました。
となると、パメラは、過去の過ちの清算として息子を殺して逃げたと考えられます。
序盤でラッセルのベッドに入り、自らの首を締める様に手を持っていっていたのは、子供を殺した自分の罪への負い目だったのではないでしょうか!
私は息子を殺した狼‥だから殺して
と言う様な!
洞窟でバーノンを見たパメラの顔には恐れがありました。
もちろん、バーノンの子供を殺しているんですからね、ヤバいと思ったでしょう。
しかし、バーノンは…それでもパメラを愛していた。
結局は許し、また二人で歩み道を決めたのでしょう。
ラストには、死体の入った棺桶を二人で移動さしているシーンがありました。
バーノンは…パメラを愛していた。
急に警官を殺したのは、パメラが息子を殺したと理解し、警官からパメラを守るために殺したのでしょう。
原作を読んでみたくなってきました。
二つ目は狼男説…
映画のシーンの中で、バーノン・スローンは小さい時に、何かの病に罹ていた様で、オオカミの油によって治ったと言っていました。
もしかして、それって…
狼男の呪いだったんじゃないかと思うんです。
バーノン・スローンは狼男で、オオカミの油を使った儀式によってそれは完治した。
息子ももちろん狼男…
母親はその呪いを何とかしようと息子を殺した。
という事では無いでしょうか?
アラスカには狼男伝説もあるらしいですし、それを描いた作品なのでは?
バーノン・スローンは映画内で怪我をしますが、怪我を感じさせない動きをします。
それは、狼男の再生力の賜物なのかも?
村には元々、狼の呪いがあり‥子供がそれに罹る。
それを発症すると、狼男になり、とんでもない事になるので、親が殺していた…
行方不明になった3人の子供たちも狼の呪いを発症して殺された。
スローン夫婦の息子も罹り、何とかしようとラッセルを呼んだ。
でも、間に合わず子供を殺した。
その事を警察に聞いた夫バーノン・スローンは、妻を守るために警官を殺した。
だからこそ、洞窟であった瞬間にキスをして愛し合った。
追ってくる警官では無いので、ラッセルは殺さなかった。
という事でしょう。
3つ目最後は…
全てが何かの儀式の為に行われた行動なのかも?
序盤のメドラ・スローン(ライリー・キーオ)が、ラッセル(ジェフリー・ライト)に裸で寄り添うシーンは、ラッセルに罪悪感を覚えたからの行動。
仲間の原住民の警官殺戮は、時間稼ぎに行った事、警官にバーノン・スローンを捕まえさせない為に行った行動。
村では過去に3人の子供が狼にさらわれたとありますが、全て今回の事件の様に、親が殺し何かの儀式をした。
そうなると、洞窟で合流したスローン夫婦が愛し合ったことも説明できます。
あの後、何かの儀式に死体を使用したに違いないです。
そして、それは狼にまつわる何か…
狼の呪い?かもしれません。
メドラは、本当はそれを止めたかった…
だからこそ、ラッセルを呼んだ。
という事でしょう。
ラストにラッセル親子の映像が流れます。
親と子の愛情を感じさせる場面です。
これは、こういう幸せな親子愛があるのに、子供を儀式の犠牲にする親がいる‥
という事の表れだと思います。
深~く考えたら、こういう映画なのかもしれません。
でも、答えは無く…想像するだけ‥
ハッキリ言っちゃうと…
意味わかんねーって映画です。
皆さんも観て、色々考察しちゃってください!
けっこう深いっスよ!
この映画の評価、評判は?
ちょっとラストのハッキリしないところが、アレなんですけど‥この映画の評判はどうなっているのでしょう?
ちょっと調べてみました。
国内各映画サイトの評価はこんな感じ
映画.com(3.1)
フィルマークス(3.3)
2018年9月30日時点
海外各映画サイトの評価はこんな感じ
Rotten Tomatoes
批評家(3.2)
観客(2.7)(Rotten Tomatoesでは批評家10段階評価なので5段階評価に修正しています)
IMDb
(2.9)ぼくあh(IMDbでは10段階評価なので5段階評価に修正しています)
あんまりいい評価では無いですね、国内、海外ともに今一歩です。
僕は、めっちゃ理解が難しい困難映画だったけど、なーんか面白かったんですよね~。
色々とあとから考えて、けっこう深いなあ~と思いました。
ネットフリックスオリジナル作品では、良作な方なのでは?
個人的にオススメしたい作品ですね。今度これに載せよう。
参考今日は何観よう?「Netflixオリジナルおすすめ」相談所!
最後までお読み頂きありがとうございます。
映画『ホールド・ザ・ダーク そこにある闇』の紹介でした。