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1980年代に、何人もの女性を性的奴隷として人里離れた農家に監禁した男ビル・コーネリアス‥そんな男に監禁されながらも命からがら脱出した女性が地獄の監禁生活について語る…
という訳で、本日ご紹介する映画は
「マンガティティの怪物」
監督はリカード・ペリゼリ、脚本はジョン・バナス。
キャストは、グレッド・グレゴリー、マーク・ミッチソン、フリン・アランなどニュージーランドの俳優たち。
「マンガティティの怪物」は、ビル・コーネリアスの恐怖の物語‥その犠牲者の1人であるヘザーが、ドキュメンタリー方式で苦難の監禁生活について語っていく、実話に基づいた再現ドラマです。
感想とネタバレ、あらすじ
69分と言う短さと、何と言って実話という事で観賞しました。
ビル・コーネリアスと言う男が、何人もの若い女性を山奥の家に連れ込み監禁し、奴隷の様な生活を強いていたという恐怖の物語。
何人もの犠牲者がいるとの事ですが、映画で語られるのはその中の1人、ヘザーという19歳の女性です。このヘザーが大人になり、過去の恐怖の物語を語るというドキュメンタリー方式で映画は描かれています。
ヘザーは、19歳の時アルバイトを見つけます。そのアルバイトは‥6か月泊まり込みのアルバイト、子供の家庭教師と炊事係を泊まり込みで行うという物です。その場所は、ニュージーランドのラエティヒと言う田舎町から東に50キロほどいったマンガティティ渓谷の中にある農家…
その農家の主はビル・コーネリアス、見るからに怪しくて、絶対ヤバいだろう‥と思うんですが、ヘザーは全然きにせずアルバイトに…始めは楽しくやっていたのですが、ビル・コーネリアスと信頼関係ができ、一夜の関係を持ってしまうヘザー…。
その日から、豹変するビル・コーネリアス!
肉体的にも、精神的にも支配され…地獄の監禁生活が始まってしまうのです。
何度も逃げ出すチャンスがありながら、逃げ出さないヘザーにツッコミどころと思って見ていたのですが、ヘザーはこの時ストックホルム症候群だったという事だそうです。

ヘザーは安易に身体を許していますし、それまではビルも普通だったのですから‥ヘザーの安易な行動がビルに火をつけてしまったんかも知れません。
ビルはヘザーを好きになり、肉体関係を結んだことでウハウハ!その次の朝に、冷たい態度を取られて、何だよソレ!って豹変したのでは無いでしょうか?
もちろん、ビルの行動は許されるべきでは無いですし、何人もの犠牲者が出ている事からして、ストックホルム症候群を利用して監禁していた犯罪者なのでしょう。裁判では認知症があるために無罪となっていますが、傷ついた女性がいるのは確かです。
僕もこの映画を観ていて胸糞悪くなりましたし、ヘザーの心理状態は計り知れないものがあります。
しかし、病院受診で医者の態度が悪かったから何も言えなかった。実の母親の元に帰ったのに事実を語れなかった。語っている実物のヘザーが半笑いで語っている。

実話映画ではありますが、何人もの犠牲者がいるのにヘザー1人の視点から描かれているので、本当に全てが事実だろうか?という疑問が湧いてしまいました。
犯人や、その息子、他の被害者、関係者、全てに取材をし、完全な事件の再現ドラマを作って欲しいですね。まあ、ビルは2012年に死んでいるので不可能でしょうが…。
そんな思いを抱きつつ、恐怖の23週間を描いたこの作品は、69分という短さも功を奏して全く飽きずに観ることができました。
女性は、安易なバイトをしてはならない‥そんな注意喚起を促す作品でしたね。
海外では、この様な実話ベースの監禁映画が多数あります。
代表的なものを言えば「ルーム」ですね、あの作品は恐怖と感動が入り混じり素晴らしい作品でした。
マンガティティの怪物の海外の評判
「マンガティティの怪物」の海外の評判はどうなのでしょう?海外映画サイトIMDbを調べてみました。
10段階中6.2という、可もなく不可も無くという感じの評価です。

(3.4)です。
予告編
