悪夢版ラ・ラ・ランド…そう呼ばれる映画があるのを知っていますか?「ラ・ラ・ランド」と同じく切ない恋愛…しかし!描かれるのは真逆の展開!?
「ラ・ラ・ランド」「めまい」「裏窓」「欲望」「百万長者と結婚する方法」「Something's Got to Give」「第三の男」「愛よりもはやく撃て」「三つ数えろ」「ボディ・ダブル」「マルホランド・ドライブ」「鳥」…数々の映画作品へのオマージュが散りばめられた映画マニアを唸らした映画~!
本日ご紹介する映画はそんなマニアニックな映画
「アンダー・ザ・シルバーレイク」です。
「アンダー・ザ・シルバーレイク」は、新鋭気鋭監督が、アンドリュー・ガーフィールド主演、ヒロインにライリー・キーオを迎え、ロサンゼルスのシルバーレイクを舞台に、恋した女性の行方を捜す主人公を描いたサスペンススリラー映画です。
第71回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品作品、マニアニックで斬新な映画が多いA24配給です。
あらすじ
舞台はロサンゼルス。いい年になりながら人生に目的を見いだせない33歳のサムは、隣人の美しい女性サラに恋をする。空虚な日々を送っていたサムの日常は一変したように見えたが、ある日突然、サラが失踪する。サラを諦めきれないサムは、ロサンゼルスを調査し探し回るが、やがて、億万長者やセレブが絡む陰謀に巻き込まれていく。
ネタバレと感想
「アンダー・ザ・シルバーレイク」は、面白いか?面白く無いか?と聞かれたら…
正直…面白く無かった。と答えます。
何故ならこの映画‥めっちゃわけわかんねー映画なんですよね。
ヒッチコックやリンチなど、色々な映画へのオマージュが散りばめられた作品…観ているうちに‥あっ!このシーンってあの映画じゃ‥あれ?このシーンってひょっとして‥みたいな感じで往年の名作が色々と思い出されます。
色々な映画へのオマージュ…その部分は評価できるのですが、肝心の映画の本筋は‥わけわかんないのです💦
物語を簡単に言えば、一目ぼれした女の子が突如失踪!彼女はどこに行ったのか?サムは、彼女の足取りを追ううちに、自分の住む街シルバーレイクの裏側に潜む“闇”へと足を踏み入れていく…。
という感じ。
壁に書かれた奇妙な記号、大富豪や映画プロデューサーらの失踪や謎の死、犬殺し、街を操る謎の裏組織、暗号にサブリミナルメッセージ、都市伝説や陰謀論…。
主人公サムの好きな同人誌の「アンダー ザ シルバーレイク」の作者に会いに行けば、「この町は陰謀に満ちている」と言われ、町の看板も、新聞広告も、全てが隠されたメッセージであり、CMの映像にもサブリミナルの画像が組み込まれている、実は全て仕組まれており何者かにコントロールされているのだ。と言われる…。
書いてみれば、あれ?これ面白いんじゃないの?
そう思われる方も多いでしょうが…これがまたわけわかんねー感じで眠たくなってしまうのです。
最終的に主人恋が恋したサラは…
サラは、失踪したはずの大富豪セブンスと共に地下室にいました。
セブンスは、現世から離脱して次の世界を目指しているカルト団体に所属しており、その為に死んだふりをして地下室にこもっていた。
かつて、ピラミッドや古墳でも、王と共に埋葬される人々がいました。
サラは、セブンスと共に埋葬される人…。現世から離脱して次の世界を目指しすセブンスと共に地下で死んでいく運命にあったのでした。
サラはサムに別れを告げ、TV電話を切ります。
正直‥なんじゃこれ💦
別に悪いとは言いませんが‥ここまで引っ張らなくても…。140分ある映画ッスよ‥長く無いっすか?
でもね、後々考えたら…
もしかしてこれって…
この映画には、答え何て無いのかも知れません。
終わった後に、あーだこーだと議論したくなる映画ではありますね。
そういう意味では名作なのかなあ~?
でも、めっちゃ眠いしわけわかんねー映画なんですよ。マジで…。
デビッド・ロバート・ミッチェル監督作品
「アンダー・ザ・シルバーレイク」を作ったデヴィッド・ロバート・ミッチェル監督は、映画マニアの間ではちょっと知れた監督さんです。2014年、雑誌『Complex』によって「商業的な成功を収める可能性がある10人の有望な映画監督」の1人に選ばれた実績もあります。
彼が注目されたのは、「イット・フォローズ」という映画
どこまでも付いてくるそれ‥それに捕まった者は死んでしまう!しかもそれはセックスで感染する…。という斬新な設定で話題を呼んだホラー映画です。
他にも、学生のスリープオーバー(お泊まり会)を題材に描いた「アメリカン・スリープオーバー」という映画もあります。
アンダー・ザ・シルバーレイク:海外の評判
「アンダー・ザ・シルバーレイク」の海外の評判はどうなっているのでしょう?海外映画サイトIMDbを調べてみました。
僕が点数をつけても同じ感じの点数です。
予告編
アメリカ映画の偉大なる記憶をベースにして作られた、ダークなミステリー。
冒頭の数分、呆れるようなシーンが連続する。空から降ってくる動物の死骸、パーティでの喧騒、ドラッグ、タバコ、セックスなど、明るいファミリーの皆さんのためにはこの映画は作っていませんよと宣言しているとしか思えない、そんな製作者からのご挨拶である。ハリウッドの最新の技術と多大な資金とをつぎ込んで、でもこれはあくまでも個人映画であることを、あっさりと、でも決定的な形で告げるのだ。こんなシーンを冒頭にもってくる監督はまともじゃない。誰もがきっと、そう思うだろう。
だが、その徹底ぶりがいつしか「個人映画」の殻を溶かす。謎の顛末は強引かつ緻密に、主人公の視線に限りなく寄り添って語られる。ロサンゼルスの表と裏を主人公はさまよい歩き、走り回る。気がつくとわたしも、主人公を演じるアンドリュー・ガーフィールドのあのねじれた歩行と走行と一体になっている。なんということか、わたしが観ているのは明日をもしれぬ人生にあたふたするこのわたしの姿なのではないか? この映画の謎とは、このわたしの人生そのものなのではないか? そんな想いも頭の隅をかすめつつ、今目の前で展開されるあれやこれやに目をみはるばかり。さまざまな映画の記憶や様々な人生の記憶が入り混じり、あらゆるものが鮮明にそこにあるにも関わらず、すべてが謎に包まれている。ああ、映画を観るとはこういうことなのだ。この感じ。答えはない。そこには巨大な疑問符が浮かんでいるだけなのだ。その周りをいつまでも歩き続けていたいと思う。(樋口泰人)
k分の好きな
予告編