
桜が満開になってきた昨今
Netflixで
こんな恋愛映画はどうでしょう?
「桜のような僕の恋人」

桜のような僕の恋人は
2022年の日本映画
Netflix映画として
2022年3月24日に
配信開始
カメラマン見習いの青年と、ファストフォワード症候群を患った女性の恋愛模様を描いています。
原作は、脚本家の宇山佳佑による日本の同名小説
小説・桜のような僕の恋人
主題歌はMr.Childrenの
「永遠」
監督は
深川栄洋
キャスト
主人公・朝倉晴人役に
中島健人
ヒロイン・有明美咲役に
松本穂香
美咲に兄で父親代わりの有明貴司に
永山絢斗
貴司の婚約者・吉野綾乃役に
桜井ユキ
晴人の先輩カメラマン・高梨健三役に
柳俊太郎
市川真琴役に
若月佑美
美咲の主治医・神谷役に
要潤
美容院の店長・辻役に
眞島秀和
有名カメラマン・澤井恭介役に
及川光博
等が出演しています。
ちょっと長いけど悪くはないと思います。
ファストフォワード症候群の勉強になる切ない映画でした。
あらすじ、ネタバレ、感想、ファストフォワード症候群とは?
この先は、あらすじをネタバレと感想を含めて書いています。
ファストフォワード症候群のことも書いてます。
観賞予定の方はお気を付けください。
映画オープニング、朝倉晴人(中島健人)は、カメラで桜を撮りながら過去を思い返す。
僕は君を傷つけてしまった
とてつもなく
あの時
君の目に浮かんでいたのは悲しみだろうか
それとも憎しみなんだろうか
もうどんなに後悔しても、答えは見つからない
僕にできることは、君を探し続けることだけなんだ
あの春の中に確かにいた
桜のような僕の恋人を…
桜が満開の春の日、朝倉晴人は美容院で髪をカットしていた。美咲をデートに誘おうとカット中に振り向くと、美がが耳たぶをカットばさみで切断されてしまう!
晴人は意識を失い救急搬送された病院で手術を受ける。
包帯を巻いた姿で病院を出ると、美咲が待っていた。泣きながら謝りお詫びとしてなんでもするという美咲を、晴人は「じゃあデートしてください」とデートに誘う。
美咲は両親と死別しているため、兄の有明貴司が営む「有明屋」という小さな居酒屋で暮らしている。
兄の有明貴司は短気で口が悪いが、妹思いの良い兄のようだ。
デートに誘われると思っていなかった美咲は、兄とその恋人の吉野綾乃、お店の常連客に愚痴を言うが、綾乃の勧めもあってデートに行くことを決心する。
お花見デート当日、自分は職業カメラマンだと言ったがそれは嘘であったことを明かす。
晴人はカメラマンになるのが夢であり、写真家事務所で働いていたが、想像を超えたハードワークと先輩たちとの才能の差を感じる日々に、1年も立たずに逃げ出してしまった。いったん休むだけだと言い聞かし、今はアルバイトをしている。そんな折に、美咲と出会い、つい職業を聞かれ嘘をついてしまったと明かす。
すると、美咲に
「どうしてとことん頑張らないのよ!夢なら簡単に逃げ出さないで、つらくても何があってもカメラ続けなさいよ!」と言われる。
美咲はその場から立ち去ってしまう。
その後、カメラマンになる想いを一層強めた晴人は、しばらく美咲に連絡をせず、写真家事務所に頭を下げ再び働き始める。
晴人は美咲に電話をし、働き始めたことを報告し初任給でごちそうさせてくれと話し、二人は食事に行くことになる。
食事の日の朝、美咲の髪は急に白髪が多く目立つようになっていた。
デートの日、高級レストランで食事をする。
晴人はピンクのシザーケースを美咲の色だとプレゼントする。
美咲のことが好きだという晴人に、美咲は汽車の扉が閉まった後で
「私もあなたのこと好きになりたいです。だから…だから、私でよかったら付き合ってください!」と言う。
付き合うことになった二人は、デートを重ねる。幸せな日々が続く。
ある日、熱が出てデートをキャンセルした美咲に晴人が徹夜明けで会いに来る。
すっぴんの美咲の姿を見るも、元プロボクサーで8回戦の妹思いの兄の有明貴司に威圧され追い出される。
夜中に39度の熱が出た美咲は、病院で診察してもらうと人より早く年を取る病『早老症』に患っていると医師に言われる。
20歳代から発症し進行の早い
ファストフォワード症であると…。
fa-arrow-circle-rightウェルナー症候群(指定難病191)
あっという間に年を取って亡くなってしまう恐ろしい病気です。
治療できる病ではないため、暗い気持ちのまま晴人とデートをすると、いきなりプロポーズをされる。プロポーズには返事をしなかったが、本当は美咲はプロポーズを受けたかった。しかし、美咲は『早老症』ことが頭をよぎり気持ちに答えることができなかった。
美咲は、職場を退職する。
美咲は晴人に会いに行く。いつか晴人君の写真を見せてよ。と言い。
最後の思い出として、晴人に抱かれることを望む。最初で最後の夜が終わり、美咲はまだ寝ている晴人の顔を見つめ「ずっと一緒に年を取って行けたら良かったね。さよなら晴人君」と言い、部屋を出て行く。
それから晴人は、美咲と連絡が取れなくなる。
美咲の行方を探すが、見つからない。
兄の有明貴司に美咲と撮った写真を渡す。
晴人の気持ちを整理させてあげなければいけないと、美咲は「好きな人ができた」と嘘をつき、強引に晴人を遠ざける。美咲は急速に老いていき髪の毛も抜け始める。
晴人は自暴自棄になっていた。
フラれたことを市川真琴に相談し、市川真琴から忘れさせてあげようか?とキスされる。
美咲の兄の貴司は藁にも縋る思いで、美咲の治療方法を探していた。高額な費用だが。難病を何でも治すという怪しい治療院に通いだす。
婚約者・吉野綾乃にたしなめられるも、じゃあどうしろって言うんだ!と逆キレする。
美咲のことを引きずっていた晴人は、有名カメラマン・澤井恭介にアドバイスされる。
市川真琴と共に山ごもりして撮影に行く。
晴人はスマホのアドレスから美咲の連絡先を消して前に進もうとする。
美咲の兄の貴司は、治療院に行くが、閉鎖されていた。
近所の人に聞くと詐欺で捕まったようだ。
貴司は美咲に謝り落ち込む、美咲が励ます。
帰りの車で美咲の容体が悪化し、美咲は入院する。
入院先の病院で美咲はさらに老い衰えていく。
吉野綾乃に恨みつらみをぶつけ、精神的に不安定になっていく。
歩行器を使用し、リハビリしていた美咲だったが、尿失禁してしまい看護師に介助される。
ベットで美咲はスマホのカメラ機能で自らの顔を映す。
老いた自分を眺め悲観する。
退院の日に、車の中で、美咲は外で作業していた晴人を偶然目にする。
晴人を見た美咲は涙を流す。
美咲は次の春を迎えることは難しいと医者に告げられた兄の貴司は、晴人君に会いたいと美咲が書いた紙を見つける。貴司は、独断で美咲の病気のことを晴人に話しにいくと、晴人は美咲の家へ駆け込む。自分の姿を見られるのを嫌がった美咲を気遣って扉越しで自分の想いを告白し、この日から晴人は有明家に通い始め扉越しで話しかける。
晴人は自分にできることはカメラマンになって美咲を喜ばせることだと思い、先輩カメラマンに頼み込んで写真展に参加させてもらう。晴人は美咲に「君に僕が撮った写真を見てほしい」と頼む。
晴人に会うことはできないと諦めかけた美咲は、兄貴司に檄を飛ばされ、「晴人の写真が見たい」「後悔したくない」との一心で写真展に行く。
写真展に見に行くと、飾られていたのは美咲と晴人の思い出の景色だった。
美咲は作品の最後に『変わらないもの』というタイトルが記されているのを見つけ、自分が変わっていってしまうことが怖かったけれど、変わらないものもあるんだと嬉しくなる。その後、晴人と会うことができなかった美咲は写真展をあとにする。
晴人は美咲に会いに家に来ていた。
貴司に美咲が写真展に行ったことを聞き、走って戻る。
美咲は歩いて帰る途中で転倒しすすり泣いていた。
そこに写真展に戻ろうと走る晴人が通りかかる。
晴人は倒れている美咲を見つけ駆け寄ってきた。
美咲は喜び、笑顔を見せるが…。
晴人は「大丈夫ですか?」と美咲には全く気が付かない。
晴人の知っている美咲はもういない、晴人の目の前にいるのは年老いた美咲なのだ。
美咲は晴人が気が付いていないことに気が付きショックを受けるが、すぐに気を取り直し表情には出さないようにする。
晴人は倒れた美咲に頭から落ちたピンクの帽子を手渡し抱き起す。
美咲は「ありがとう」と一言声を発する。
美咲に気が付かない晴人は「いえ、お気をつけて」と言い走り出す。
晴人と美咲は出会えていた。
しかし、晴人は美咲に気が付くことは無かった。
月日がたち、美咲は亡くなった。
晴人は美咲の家に線香をあげに来ていた。
美咲の部屋を見せてもらった晴人は、美咲の遺品の中からピンクの帽子を見つける。
それはあの日、道で倒れていた老婆に手渡した帽子だった。
晴人は美咲と出会えたのに、それに気が付けなかったことに気が付き嗚咽し号泣する。
その時に美咲の気持ち、美咲との思い出があふれ、後悔の念に駆られる。
それから晴人は無気力な日々を過ごす。
吉野綾乃が美咲の元居た職場に挨拶に行き、美咲が亡くなったことを報告する。
美咲が描いた手紙を皆に渡していく最中に、手紙がこぼれる。
その手紙は晴人に向け書かれた手紙だった。
綾乃は晴人にその手紙を届ける。
手紙にはこう書かれていた。
晴人君へ
こんなふうに手紙を書くのは初めてだね
ちょっと緊張するな
写真展行かせてもらったよ
誘ってくれてありがとね
ほんとは外に出るのが怖かったんだ
でも晴人君は
そんな私を連れ出してくれたね
久しぶりに飛び出して
冒険みたいでドキドキしたけど
出かけて大正解だったな
晴人君の写真
とってもステキだったから
私ね時間が流れていくのがずっと怖かったの
自分の見た目や
置かれている状況がどんどん変わっていくのが怖かった
でも変わらないものがあるんだね
晴人君の写真の中では
私は君と同じ
25歳でいられるんだね
晴人君と見た景色は
あの日の思い出は
きっとこの先
どれだけ時間が流れても変わらないんだね
そう思うと
すごくうれしいな
ねえ晴人君
あの日 君の耳たぶを切っちゃってよかったよ
君が病院でデートに誘ってくれてよかったよ
また写真を始めてくれてよかったよ
ほんの少しだったけど
晴人君と生きることができて
本当によかった
晴人君は私にたくさんの“よかった”をくれたね
覚えてる?
いつか髪を切ってあげた時
言ってくれたよね
美咲さんを好きになれてよかったって
私も晴人君を好きになれてよかった
これからだってそうだよ
ずっとずっとこれからも
私は晴人君のことが大好きです
P・S
今回は結局会えなかったね
体調があんまり良くなかったから
写真を見てすぐに帰ることにしたんだ
だから いつかまた会えることを
楽しみにしてるね
その時は晴人君の写真
もっと見たいな
これからもステキな写真撮ってね
晴人君ありがとう
有明美咲
その手紙を読み、晴人はまたカメラマンとして歩き出す。
数カ月が経ち桜の季節がやってくる。満開の桜を見上げながら、晴人は恋人の顔を思い浮かべる。晴人は肩に下げたカメラを構えてファインダーを覗く。美咲に届くようにと願いながらシャッターボタンを押し、彼女のいない新しい季節を写真と心の中に刻む。
ラストの美咲の手紙はマジで泣けました。
晴人に気が付いていたのに…気が付かなかったと晴人に罪悪感を抱かせまいと
会えなかったと書いたのがマジで泣けた。
切ないですよね~切ない…。
暗いシーンが圧倒的に多いので、ちょっと途中観ていくのが辛くなります。
ファストフォワード症候群…本当に怖いですね。
桜のように散っていく僕の恋人…。
しかし…
晴人と美咲には幸せになって欲しかった。
切ないけどいい映画でした。
「桜のような僕の恋人」と同じく
邦画のNetflixオリジナル映画は
興味深い作品が盛りだくさんです。