A24の
アレックス・ガーランド映画
「MEN 同じ顔の男たち」
「MEN 同じ顔の男たち」原題:Menは2022年イギリスのスリラー・サスペンス映画
夫の死を目撃した過去のトラウマと、目の前に現れる同じ顔の男たちの恐怖に対峙する女性の姿を描いています。
『エクス・マキナ』で話題となったアレックス・ガーランドの映画…これは観たい!と思って観てみたのだが‥。
あれ‥?なんか違うような‥
何と言っていいのか‥異色、うん、異色映画だこれは!
次々と現れる同じ顔の男達!最後まで観ていてなんとなく、その意味がわかってきたような‥。
で、何なの?って感じの映画です。
ジェシー・バックリーのうんざりした冷めきった表情が最高(笑)
アレックス・ガーランドなかなかの鬼才ですわ~。
恋人同士、カップルで観るのはオススメできない映画ではありますね。
監督&脚本&製作
アレックス・ガーランド
キャスト
ハーパー・マーロウ役
ジェシー・バックリー
ジェフリー
裸の男
牧師
パブのオーナー
警察官
サミュエルの顔
パブの常連客の2人などの役
ロリー・キニア
ジェームズ・マーロウ
パーパ・エッシードゥ
ライリー
ゲイル・ランキン
警察のオペレーターの声
ソノヤ・ミズノ
等が出演しています。
あらすじ&ネタバレ
夫のジェームスの自殺と思われる事件を受けて、ハーパー・マーロウはヘレフォードシャーのコットソン村で一人休暇を過ごすことにする。フラッシュバックで、ジェームズのDVに疲れたハーパーが離婚を決意するが、ジェームズに自殺すると脅されていた。
ジェームズはハーパーの顔を殴った後、すぐに謝ろうとしましたが、ハーパーは怒って彼をアパートから閉め出しました。そして彼女は、彼が2階のバルコニーから転落し、フェンスに一部突き刺さった状態で死亡するのを目撃する。
借りているカントリーハウスに到着したハーパーは、風変わりだが善意のオーナー、ジェフリーに迎えられ、家の中を案内される。
その後、近くの森を散歩していたハーパーは、使われなくなった鉄道のトンネルに出くわす。その先で、人影が叫びながら走ってくる。怖くなったハーパーは、森を抜け、広々とした野原にたどり着く。
彼女は携帯電話で風景を撮影しようと振り返ると、遠くに立っている裸の男が不気味に彼女を見ているのに気づきます。
翌日、友人のライリーとビデオ通話をしていたハーパーは、前庭に同じ裸の男を見つける、その顔は血まみれの傷で覆われており、さらにハーパーは不安になる。
玄関のドアが少し開いていることに気づいたハーパーは、すぐにドアを閉めて鍵をかけるが、裸の男はレターボックスから手を突っ込んできた。ハーパーは警察に通報し、男は逮捕されるが、逮捕した警官の一人がジェフリーに似ていると気が付く。
ハーパーは教会を訪れる、石板に「緑の男」と「シーラ・ナ・ギグ」の像が彫られている。
外では、ジェフリーに似た少年と牧師に出会う。少年たちが去った後、ハーパーはジェームスの死について牧師に相談するが、牧師はジェームスが謝ることを許さなかったため、ジェームスの死にはハーパーに責任があると指摘する。
激怒したハーパーはその場を去り、その後、地元のパブに行き、そこでジェフリーと再会する。
数人の常連客とバーテンダーは皆、ジェフリーの姿に見とれている。まもなく彼の警察官のそっくりさんがやってきて、裸の男を拘束しておく法的根拠がないため釈放されたことを伝え、ハーパーは怒る。
ハーパーはライリーに連絡する、ライリーは残りの休暇を共に過ごすために、朝、村まで車で来てくれるという。ハーパーはライリーに住所をメールしようとするが、携帯電話の通信が何度も途切れる。彼女は外に警察官を見かけるが、照明が点滅すると、彼の姿は消えていた。
そこにパブの常連客が現れ、ハーパーを追いかけ、ハーパーは家の中に逃げ込む。彼女がナイフで武装していると、キッチンの窓が割れる。ジェフリーが到着すると、窓が割れたのはカラスのせいだとわかり、首を折って安楽死させる。
ジェフリーが庭に出ると、再び照明が点滅し、裸の男が現れ、ハーパーを追いかけて家の中に戻ってくる。レターボックスから手を伸ばしてハーパーの手をつかむと、ハーパーは彼の腕をナイフで刺し貫く。彼は腕を引き抜くが、刺さったナイフが腕を引き裂いていく、その傷はジェームズが転落の際に負った傷と似ていた。
少年も牧師も順番に家の中に現れ、同じ顔をした男たちは同じ傷を負っている。牧師がハーパーをレイプしようとすると、彼女は彼の腹を刺し、家の中から逃げ出す。
車で逃げようとしたハーパーは、誤ってジェフリーを轢いてしまう。ジェフリーは叫びながら起き上がり、ハーパーを車から引きずり出し、車を奪って彼女を追いかける。最終的にハーパーの家の石壁に衝突し停車する。
裸の男は、今や完全にグリーンマンの姿となり、足首が大きく折れ、ジェームスの死体の傷と同じ傷を負っていた。裸の男は家の中に逃げたハーパーに近づいていく。
裸の男は少年を産み、その少年は牧師、ジェフリー、そして最後にジェームズを産み、まるで脱皮のように変わっていった。
ハーパーとジェームズは家の中のソファに座っている。ハーパーが「何が欲しいのか」と尋ねると、ジェームズは「愛が欲しい」と答える。
朝、妊娠しているライリーが家にやってくる。血痕をたどり、ハーパーの姿を見つけると、彼女は微笑む。
エンドロールが流れる。
何という異色映画だろう‥。
アレックス・ガーランドの映画、これは賛否両論になりそうな予感がする。
結局何が言いたかったのだろう?と考えたが
同じ顔の男達は皆、女性を軽視するような行動、女性に害を与える行動をしている。
同じ顔の男達➔男は皆同じ
男は女性に対して➔軽視
っていう事だろうか?
男尊女卑の社会を皮肉っているのか?
映画を通じて男性の有害を描き、現在の「男性優位社会」において女性であることの大変さを描いた作品という感じでしょうか。
ラストは?
映画のラストシーンで、ライリーが家にやってくるシーンがある、もしかして‥夢オチ?とも思ったが、血の跡があるし車も事故っているし、起こったことは現実であったのだろうか?
ハーパーが夫の死によって、トラウマ、罪悪感を抱えてしまい、精神を病んで、男たちの顔が皆同じに見えてしまっていた。幻覚を見ておかしくなっており、車で走り出す。ジェフリーを轢いたところは現実で、その後はまた幻覚、血の跡はジェフリーの血という考え方もありなような気がする。
どちらにせよ、映画が終わった後にわけわかんねーっと自分で考える系のメッセージ性の強い映画であることは間違いないですね。