子役の演技がマジで素晴らしい映画
「渇水」
「渇水」は2023年の日本映画
河林満の名編「渇水」を原作に、「凶悪」「孤狼の血」などを送り出してきた白石和彌監督が初プロデュースを手がけ、生田斗真を主演に迎えて送るヒューマンドラマです。
あんまり面白くなさそうだな‥。
そんな思いで観た映画でしたが、これが案外良い映画でした。
育児放棄を受けている幼い姉妹の家の水道を生田斗真演じる岩切俊作が「停水執行」するのです。
そして日照りが続き水不足になり、公園の水などで生きていた姉妹だったのですが、水不足によって公園の水も断水となってしまいます。
姉妹は万引きなどで命を繋ぎますが、ある時店主に見つかってしまい‥。
しかし、そこに居合わせた岩切俊作がある行動を起こすのです。
なかなかいい映画でした。
門脇麦が演じる育児放棄の母親も素晴らしかった。
実話ベースではありませんが、こういう実話は実際にあると思います。
考えらされる映画でしたね。
原作
河林満
監督
高橋正弥
脚本
及川章太郎
キャスト
生田斗真(岩切俊作)
門脇麦(小出有希)
磯村勇斗(木田拓次)
山崎七海(小出恵子)
柚穂(小出久美子)
宮藤官九郎(伏見)
宮世琉弥(今西)
吉澤健(坂上)
池田成志(佐々木課長)
篠原篤(大林)
柴田理恵(竹内)
森下能幸(石川)
田中要次(細川)
大鶴義丹(加東刑事)
尾野真千子(岩切和美)
等が出演しています。
子役の演技が最高すぎる!
映画「渇水」に出演する子役の演技が素晴らしかったので調べてみました。
小出恵子を演じたのは山﨑七海
育児放棄をする母親の子供で長女である小出恵子を演じたのは山﨑七海ちゃんです。
山﨑七海ちゃんは、2008年6月27日生まれの15歳の女優、ファッションモデルです。
3人兄弟の末っ子、東京都出身でUNBLINKに所属しています。
趣味、特技は絵を描く事とアコースティックギターで写真も撮っているそうです。(Fujifilm x100fを愛用)
映画デビュー作は古川原壮志監督の「なぎさ」で、ヒロインなぎさを演じています。
「渇水」でも素晴らしい演技をしていましたし、今後に注目の女優さんです。
小出久美子を演じたのは柚穂
育児放棄をする母親の子供で次女である小出久美子を演じたのは柚穂ちゃんです。
柚穂ちゃんは、2014年3月25日生まれの9歳の子役です。
タレント事務所株式会社ウォーターブルーに所属しています。
5歳のころから子役活動し、YOUTUBEなどでも活躍されている注目度が高い子役さんです。
TV朝日「スーパー戦隊シリーズ 暴太郎戦隊ドンブラザーズ 第12話」では幼少期の吉良きらら役で出演し、映画「鳩の撃退法」、huluオリジナル配信ドラマ 「君と世界が終わる日に 3(2022)」、MBS「プレバト(2020)」など映画やドラマ、バラエティー番組に多数出演している子役さんであります。
「渇水」での天真爛漫が演技がかなり評価されており、これまた今後に注目の子役さんであります。
柚穂 - Water Blue -株式会社ウォーターブルー- Official WebSite
映画「渇水」ではこの二人の子役の演技に注目です。
二人とも本当に素晴らしい演技をしているので、注目して観てください。
海外の反応、評価とレビュー!
日本映画
「渇水」の
海外での評価はどうなっているのでしょう?
海外映画サイトIMDbで
調べてみました!
海外映画サイト
IMDbでは
平均点が
6.4点という
まずまずの評価に
なっています。
ユーザーの投票で
一番多いのは
7点と6点です。
全体の62.6%が
7点と6点の評価をしています。
6,7点に評価が集中していることから海外の反応、評価はまずまずのようです。
海外のレビューも紹介します。
1990年の川林満の小説を原作とする高橋昌也のオフビートなドラマ『乾いた呪文』は、日本で数十年にわたって悪化している問題、つまり子どもの貧困にスポットを当てている。経済協力開発機構(OECD)の報告によると、2017年には日本の子どもの16%強が貧困ライン以下で生活していた。1995年の調査では、この数字は12%だった。
そのため、この映画は平成初期(1989年~2019年)の時代物ではなく、むしろ現代的な雰囲気を持っている。しかし、この映画はまた、日本映画の現代の古典である是枝裕和監督の『誰も知らない』(2004年)を思い起こさせる。4人の子供を捨てた母親の物語は、1988年に実際に起きた事件にインスパイアされている。
母親(門脇麦)が浮気相手と何週間も行方不明になり、一人ぼっちで家に残された二人の姉妹。子供たちの味方となるはずだった、不機嫌な岩切俊作(生田斗真)と彼の陽気な助手、木田卓司(磯村勇人)は群馬県前橋市の水道局に勤めており、彼女たちの不在の母親は何ヶ月も水道料金を支払っていなかった。
長い日照りの中、炎天下の中、かわいい久美子(柚穂のシングルネーム)と目つきの鋭い姉の恵子(山崎七海)にアイスキャンディーをあげながらも、2人はいつまで続くかわからない断水という仕事をしに来た。水道の蛇口を閉める前に、小さな借家のすべての鍋やフライパンに水を入れるのだ。
『渇水』は単純なハートウォーミング・ドラマのように聞こえるかもしれないが、故・相米慎二監督からコメディのスペシャリスト・宮藤官九郎監督までの助監督を務める傍ら、いくつかの映画を監督してきた高橋監督は、及川正太郎の脚本に含蓄された定番のメロドラマを完全に消し去ることはしないものの、この「ナイスガイから救いの手へ」という物語をリアルに複雑にしている。
コミカルな役柄を演じることが多い生田が、じっくりと燃え上がるような強さで演じる俊作は、仕事に打ち込む一方で、その仕事も独身生活もあまり好きではない。彼の妻は実家の食堂で働いており、幼い息子とふたりで暮らしている。この別居の理由は明かされないが、愛情を受けずに育った俊作が、結婚後も一匹狼のままであることがフラッシュバックでわかる。彼の魂は前橋の日だまりのように乾いている。
一方、母親との普通の生活を切に願う2人の少女は、公園の蛇口からペール缶を出し、近くの川で水遊びをする。そして、恵子は食べるために万引きをする。水道局の人たちはどこにいるのだろう?
理想主義的な同僚が頭に植え付けた考えに動揺する俊作をよそに、彼らはやってくる。生活に必要な水は、日光や空気のように自由であるべきだ。
悲劇で幕を閉じた是枝監督の傑作とは対照的に、『渇水』は、まるで放水銃が全開になったような、やり過ぎ感のある派手なラストを迎える。しかし、子供たちは好感が持てるし、唇のひび割れまでリアルだ。ただ、高橋監督が撮影の合間に子供たちに水分補給をさせたことを願うばかりだ。
確かに「誰も知らない」に若干似てたような気がします。「渇水」はソフトな感じですが‥
「渇水」のような日本映画は興味深い作品が盛りだくさんです。