
ネタバレ禁には、目次をお使いください('ω')
映画「罪と悪」を観ました。
非常に面白かったです。
「罪と悪」のキーマンとなる人物に「おんさん」なる人物が登場します。
本日はちょっとこの人物について書いていきます。
おんさん役は大槻博之
おんさん役を演じたのは大槻博之さんです。
調べてみたら、これがなかなか出てこない…。
今話題のAIなどに聞いても
映画『罪と悪』の主要キャストとして公開されている情報には、「おんさん」役としてクレジットされている俳優の名前は見当たりませんでした。
「おんさん」は、過去の事件で殺されてしまう「怪しい老人」という設定で、物語の鍵となる人物ですが、主要な出演者一覧には名前がありません。
などと答えてくれまして、あっさりと調べることはできませんでしたが、公開されているキャストを調べ、顔と演じた人をしっかり照らし合わせていくと、大槻博之さんだということがわかりました。
おんさんってどんなキャラ

「おんさん」の人物像
「おんさん」は、物語の舞台となる田舎町に住む、怪しいひげ顔の老人です。
社会的な位置付け: 彼は町の人々から距離を置かれ、正体不明の「怪しい人物」として噂されていました。
過去の事件との関わり: 最初に殺害された少年・正樹が、この「おんさん」によく懐いて遊びに行っていたことが、物語の悲劇の引き金となります。
物語における役割(過去の事件)
「おんさん」は、22年前に起きた二つの事件の中心となる最初の被害者です。
正樹殺害事件の犯人だと決めつけられる: 友人であった正樹が殺害された後、春、晃、朔の幼なじみ3人は、正樹が最後に接触していた人物である「おんさん」が犯人に違いないと勝手に断定します。
幼なじみたちに殺害される: 犯人だと決めつけた少年たちは「おんさん」の家に押し入ります。その際、もみ合いとなり、3人のうちの誰かによって「おんさん」は殺害されます。
罪の隠蔽: 春が全ての罪を被り、「おんさん」の家に火を放ったことで、「おんさん殺害事件」は闇に葬られ、3人の少年たちの心に拭い去ることのできない「罪」として刻み込まれます。
「おんさん」の重要性
「おんさん」の存在と彼が受けた仕打ちは、この映画のタイトルのテーマを象徴しています。
「罪」の原点: 幼なじみ3人(春、晃、朔)のその後の人生は、この「おんさん殺害」という共通の罪から全て始まっています。
現在の彼らの生き方や人間関係は、この罪の隠蔽と償い、そして秘密の共有によって形作られています。
「悪」の始まり: 少年たちが証拠もなく「おんさん」を犯人だと決めつけ、集団で私刑を加え、最終的に殺害・隠蔽した行為は、この物語における最大の「悪」の連鎖の出発点であり、人間の持つ弱さや思い込みの恐ろしさを表しています。
「おんさん」は物語の中ではほとんど詳細が語られませんが、彼の死とそれに伴う隠蔽こそが、22年後の新たな殺人事件と幼なじみたちの苦悩を呼び起こす根源的な原因となっています。
おんさんの犯した罪(ネタバレ)
映画の重要なネタバレになるのでまだ映画を観ていない方は気をつけてください。
おんさんの犯した罪は、映画の展開が進むにつれて明らかになるように、おんさんは正樹殺害事件の真犯人ではありませんでした。彼は単に怪しいと疑われただけの、無実の人物だったのです。
幼なじみたちが「おんさん」を殺害した理由は、「正樹殺害の犯人」だと彼らが思い込んでいたためでした。しかし、この思い込みの背景には、おんさんによる恐ろしい性的虐待が隠されていました。
おんさんは、橋の下で死んでいた正樹に性的暴行を加えていました。自転車修理に来た正樹をレイプしたのです。
そして、それを偶然見てしまった朔も同様に被害者となっていたのです。
正樹殺害の真相は、朔が、おんさんによる虐待を、正樹が誰かに言うんじゃないかと口論になり、もみ合いの末、正樹を誤って死なせてしまいました。つまり、正樹を殺した真犯人は「おんさん」ではなく、朔だったのです。
このことから、おんさんは正樹殺害の犯人ではありませんでしたが、性的暴行という、少年たちの人生に深い傷を残す重大な罪を犯していました。
少年たちが「おんさん」の家に押し入った際、朔が衝動的にスコップで彼を殴り殺してしまったのは、彼自身が受けた性的虐待の憎しみと、正樹殺害の真実を隠したいという動機が複雑に絡み合った結果でした。
映画『罪と悪』は、このショッキングな事実を終盤に明かすことで、少年たちが背負ってきた「罪」の重さと、人間の「悪」の根源を鮮烈に描き出しています。
おんさんについて詳細に書いてみました。