「NOPE ノープ」チンパンジーの意味は?元ネタとなった実話事件はトラビス事件‥
NOPE ノープ

チンパンジーが一番怖い映画

NOPE ノープ

NOPE ノープ
NOPE ノープ

 

「NOPE ノープ」(原題: Nope)は、2022年アメリカの作品。

「ゲット・アウト」「アス」で高い評価を受けるジョーダン・ピールの長編監督第3作で、広大な田舎町の空に突如現れた不気味な飛行物体をめぐり、「バズリ動画」で一発当てようと動画撮影を試みる兄妹がたどる運命を描いた斬新なホラー映画です。

 

日本劇場公開日
2022年8月26日

 

ジョーダン・ピールがまたまた新しいホラー映画を作り出した、今回の作品はご存じUFOネタ!馬が攫われる時に定番のキャトルミューティレーションと思ったが、想像を覆す展開に唖然‥なるほど!そう来たか!数々の映画を観てきたが、まさかUFOをそう使うとは‥。その瞬間に暴れ狂うチンパンジーのシーンの意味が分かった。そうか‥野生ということか!

131分と長尺なので、序盤はたらたらと長いのですが、1時間を過ぎたあたりからの怒涛の展開に目が画面にくぎ付け!

ラストは何かエヴァンゲリオンの使徒?って感じで、個人的にはジョーダン・ピール作品のなかでは物足りなさはあっても、一番壮大で楽しめた作品です。

 

キャスト

監督、脚本、製作は
ジョーダン・ピール

キャスト

OJ・ヘイウッド
ダニエル・カルーヤ

エメラルド・ヘイウッド
キキ・パーマー

リッキー・“ジュープ”・パク
スティーヴン・ユワン

エンジェル・トーレス
ブランドン・ペレア

アントレス・ホルスト
マイケル・ウィンコット

アンバー・パーク
レン・シュミット

オーティス・ヘイウッド・Sr.
キース・デビッド

ボニー・クライトン
ドナ・ミルズ

ネシー
バービー・フェレイラ

バスター
エディ・ジェイミソン

フィン・べイチマン
オズ・パーキンス

ライダー・マイブリッジ
デヴォン・グレイ

ゴーディ
テリー・ノタリー

メアリー・ジョー
エリオット - ソフィア・コト

トム・ローガン
アンドリュー・パトリック・ラルストン

フィリス・メイベリー
ジェニファー・ラフルール

等が出演しています。

あらすじ&ネタバレ

ヘイウッド家親子は牧場で馬を調教し、映画やテレビ撮影のために貸し出している。ある日、父であるオーティス・ヘイウッド・シニアは、飛行機から落ちたと思われるコインが顔面に当たって死んでしまう。彼の子供たちOJ・ヘイウッドと、妹のエメラルド・ヘイウッドが牧場を受け継ぐことになる。

ハリウッドで馬を使って仕事をしていたが、父親と違いコミュニケーションが上手くないOJは仕事を失う。牧場を維持するため、馬の一部を、近くの「ジュピターズ・クレーム」というウエスタン・テーマパークを経営しているリッキー・“ジュープ”・パクに売っていた。ジュープは過去に、チンパンジーの動物俳優が人間の共演者たちを襲ったシットコム番組で子役として活躍していて、その子役時代の栄光も施設の売りの一つとしていた。

ある夜、ヘイウッド家では電子機器が全て使用不能となり、馬が激しく未知の存在に反応していることに気づく。

彼らは、空飛ぶ円盤のような形をした未確認飛行物体(UFO)が馬を連れ去り、父の死の原因となった無機物のかけらを吐き出しているのを発見する。

そのUFOの映像をオプラに売って牧場を救おうと考えた兄妹は、証拠を記録するため、フライズ・エレクトロニクス社の社員エンジェル・トーレスに依頼して、空を映す監視カメラを設置させた。監視カメラは二台で、一台が応答しなくてももう片方がバックアップとして作動するようになっていたが、UFOらしきものが現れたタイミングでバックアップの方にもカマキリが映り込んでしまったことにより、明確な映像を得ることが出来ずに終わってしまう。

しかしその監視カメラ映像を職場から覗き見していたエンジェルは、映像の中の「決して移動しない雲」の存在に気づき、それがUFOの潜伏先だと推理する。

同じく以前からUFOを目撃していたらしいジュープは、ジュピターズ・クレームでの新たなショーとして、OJから買い取った馬のラッキーを餌に、UFOを観客の前に誘い出すことを計画する。ジュープの思惑通りUFOは飛来したが、UFOはジュープと観客全員を吸い上げてUFOの体内で食い殺す。UFOは宇宙人の乗り物ではなく、それ自体が生きている生物だったのだ。

人っ子ひとりいなくなったテーマパークに向かい、無事だったラッキーを連れ帰ろうとしたOJだったが、そこでUFOが現れる、屋内に避難して難を逃れれたOJは、間近でUFOを見たことで、それが宇宙船ではなく、捕食性かつ縄張り意識の強い生物であり、それを直接見ているものを何でも食べてしまうと推理する。

その後、嵐の中UFOはヘイウッド家の上空に襲来し、食べた人間の血液や装飾品などを家の上で盛大に吐き出す。

OJは、馬を調教するのと同じような方法で、UFOの行動に影響を与え、殺されることなくUFOの映像を撮影することができると考える。ヘイウッド兄妹は、この生物を自分たちの子供時代の馬にちなんで「ジー・ジャン」と名付け、撮影監督のアントラーズ・ホルストに協力を依頼。ホルストは当初拒否していたが、ジュピターズ・クレームの全員失踪事件を聞き、撮影を承諾する。

ホルストは、ジー・ジャンによる電子機器への影響を回避するため、手回し式のIMAXフィルムカメラを持参し、エンジェルとともに映像を撮影する。彼らは電気で動くチューブマンを敷地中に配置することで、ジー・ジャンの上空での位置を推測し、OJが馬に乗っておびき出す計画を立てる。

計画中に、電動バイクでフィールドに侵入したパパラッチが、ジー・ジャンの接近によりバイクが急停止して投げ出され、助けに寄ったOJにスクープの撮影を懇願しながらも、ジー・ジャンに吸い込まれ食い殺されてしまう。

OJも追われるが、ラッキーに乗り逃げながら、後ろからUFOジー・ジャンが嫌がるタコを出し、何とか逃れることに成功する。

NOPE ノープ
NOPE ノープ

 

ホルストはこの時のジー・ジャンの映像を撮影できたが、更に"奇跡的なショット"を撮ることににこだわってカメラを手に飛び出し、撮影しながら吸い込まれ、食べられてしまった。

その様子を見上げてしまったためジー・ジャンに襲われたエンジェルだが、防水シートと有刺鉄線で体をつなぎとめることで、吸い上げられることを防ぎ、一命を取り留める。有刺鉄線などを吸い込んだ刺激で、それまで円形だったジー・ジャンは、巨大なクラゲ(エヴァンゲリオンの使徒)のような姿に変形する。

NOPE ノープ
NOPE ノープ

 

凶暴化したジー・ジャンは、エムの隠れている小屋も吸い上げて破壊。かろうじて逃げ出したエムに対して、OJは停止した電動バイクで逃げるように促し、自分は馬上からわざとジー・ジャンを直視しておびき出す。

物凄い姿でOJを追うジー・ジャン。

ジー・ジャンとの距離が空いて電動バイクが起動し、エムはバイクで走り出す。

ジュピターズ・クレームに逃げ込み、繋がれていた大きなヘリウム風船のマスコット人形を宙に解き放ちジー・ジャンを挑発する。

宙で人形の巨大な顔に”見られた”ジー・ジャンは興奮し人形の基へ来る。

大きく姿を変化させながら威嚇し、食らいつく。

エムは、テーマパークに設置されていた井戸型のポラロイドカメラでこの様子を撮影する。

食らいついたジー・ジャンの体内で人形のヘリウムが爆発し、ジー・ジャンを倒すことに成功する。

マスコミが中継している。

その後、砂煙の中からラッキーに乗ったOJ現れる。OJは生きていた。

ポラロイドカメラで撮影した写真にジー・ジャンの姿がバッチリ映っている。

エンドロールが始まる。

チンパンジーのシーンの意味

「NOPE ノープ」は宇宙人の映画なのに、チンパンジー暴れまわって人を殺すシーンがありましたよね。

そのシーンの意味はなんだったのでしょう?

 

それは、UFO(ジー・ジャン)は生物じゃないですか、チンパンジーも生物でしょう。

チンパンジーはもとは野生の生き物ですけど、人間が飼いならしていました。

でもある時、チンパンジーは野生に目覚めて人間に牙をむくのです。

そのシーンはマジで怖いです‥しかし、この映画で野生の生物の怖さをまじまじと見せつけることには成功しています。

観てて気が付くのです。野生の生物は人間より圧倒的に強いのだと‥。

そして、我々はUFO(ジー・ジャン)は、その野生の生物だと気が付くのです。

 

リッキー・“ジュープ”・パクが、チンパンジーとグータッチしようとするシーンは、その真逆で野生の生物も飼いならせることができる‥という勘違いをジュープがしてしまう事になりました。

チンパンジーは暴れて落ち着いてきて、いつも通りの行動をしようとしただけだと思われるのですが、ジュープは自分だけはチンパンジーに襲われなかった、飼いならせていた、特別だという勘違いをしてしまうのです。

それは、UFO(ジー・ジャン)を扱えるという勘違いに発展してしまい…。

あの恐るべき惨劇へと繋がってしまうのです。

 

チンパンジーのシーンの意味は、そういった考えを観てる側に与えるアクセントだったのだと思います。

いごっそう612

しかし・・あのシーンは怖かったな💦

チンパンジー事件の元ネタとなった実話事件はトラビス事件‥

「NOPE ノープ」のチンパンジー事件は実話の元ネタがあります。

かつてチンパンジーに襲われて顔面崩壊した女性の実話があるのです。

 

それは2009年2月16日に起こりました。

被害にあったのはチャーラ・ナッシュさん(当時55歳)の女性です。

ナッシュさんは友人のサンドラ・ハロルドさんの家を訪れました。その家にはトラビスと言う名のついたチンパンジーが飼われていました。

ペットとして飼われていたチンパンジーのトラビス(当時14歳)は、コマーシャルやテレビ番組にも出演する動物タレントでありました。とても友好的なチンパンジーだったそうです。

実際のトラビスとチャーラ・ナッシュさん
実際のトラビスとチャーラ・ナッシュさん

 

しかしその日のトラビスはいつもと違いました。

トラビスはサンドラ・ハロルドさんの車のキーを持って家を出ていってしまいました。

チャーラ・ナッシュさんは、トラビスを家に戻すのを手伝いました。

トラビスを家に戻そうとしたチャーラ・ナッシュさんが、トラビスのお気に入りのおもちゃの一つである、くすぐりミーエルモを持っているのを見てトラビスは激怒し彼女に襲い掛かりました。

チャーラ・ナッシュは、鼻、両耳、両手を噛み切り、顔面をずたずたに引き裂かれる重傷を負いました。

事件後のチャーラ・ナッシュさん
事件後のチャーラ・ナッシュさん

 

ナッシュさんの怪我は命を脅かすほどのものでした。命はとりとめましたが‥ナッシュさんは9本の指、鼻、目、唇、顔面中央の骨構造を失いました。

トラビスはナッシュさんのことをよく知っていましたが、事件当時のナッシュさんは髪型が異なっており、さらに別の車を運転していたため、混乱し警戒してしまったのかもしれないそうです。

サンドラ・ハロルドさんはトラビスをシャベルで頭を殴り、肉切り包丁で背中を刺して止めようとしたそうです。

最終的に、通報を受けて現場に駆けつけた警察官によってトラビスは射殺されました。

 

映画でも実際のチャーラ・ナッシュさんのようになった女性が出てきましたね。

「NOPE ノープ」のチンパンジー事件はこのような実話を元ネタに作られています。

 

ちなみにチャーラ・ナッシュさんは、2009年3月、チャーラ・ナッシュさんは、サンドラ・ハロルドさんに対して5000万ドルの訴訟を起こし、2010年に亡くなったヘロルドさんの遺産から400万ドルを受け取っています。

さらに、トラビスが危険であることを知っていたが何もしなかったと主張し、コネチカット州を相手に1億5000万ドルを求めて訴訟を起こしています。

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