
ネタバレ禁には、目次をお使いください('ω')
夢を追った男と、家族を守ろうとした男。
どちらも報われませんでしたが、決して無駄ではありませんでした。
映画『クロスポイント』(2024年製作)のネタバレ、感想、作品情報、評価を書いています。

映画『クロスポイント』原題:CROSSPOINTは、2024年のフィリピン・日本の合作スリラー映画。
日本人とフィリピン人…どん底にいる二人の男が、懸賞金のかかった連続殺人犯を捕まえて再起を図ろうとする、一発逆転の物語です。
僕の個人的評価は
正直に言うと、「設定とキャストは最高なのに、あと一歩突き抜けきれなかった惜しい作品」でした。
「落ちぶれたフィリピン人俳優」と「倒産間近の日本の2代目ダメ社長」というデコボココンビが、一攫千金を狙って連続殺人犯を追う。この設定だけでご飯3杯はいける面白さです。
俳優陣の熱演も素晴らしく、特に生島翔さん演じる犯人アソウのサイコパスっぷりは、スリラー映画としての緊張感を一気に高めてくれました。
ただ、物語のリアリティや、監督が込めたかったであろう社会的なテーマが、エンタメの枠組みの中で少し消化不良を起こしている印象も受けました。
この映画には監督が伝えたい意図がありまして、監督のドニー・オルディアレス氏は、映画『クロスポイント』について、以下のような意図や背景をコメントしています。
「この作品には、日本の性犯罪の量刑の軽さや、それによって生じる社会の歪み、そして変化への適応の難しさといったテーマが織り込まれています。」

ただ、この重いテーマが映画のサスペンスとうまく融合していたかと言うと…正直、少し取って付けたような印象も否めませんでした。犯人の動機としては機能していましたが、物語全体の深みには繋がりにくかったかもしれません。
とはいえ、スリラー映画としては十分に楽しめる作品です。
観て損は無い作品かな?今はNetflixで配信されてますので、お暇があればぜひ!
映画『クロスポイント』(2024年製作)作品情報
- 原題:Crosspoint
- 公開年:2024年製作(日本公開は2025年5月24日より新宿ケイズシネマで限定公開)
- 監督・脚本:ドニー・オルディアレス (Donie Ordiales)
- 製作国:日本=フィリピン
- 配給:キョウタス
- 上映時間:140分
キャスト
マニュエル・ヒダルゴ役/カルロ・アキノ
シゲル役/平岳大
アソウ役/生島翔
マユコ役/黒沢ケイ
他
ステファニー・アリアン
柴田理恵
清水美砂
予告動画
映画「クロスポイント」ダメ社長と元俳優の命がけの追跡(※ネタバレ)
かつてフィリピンで一世を風靡した俳優のマニュエル・ヒダルゴは、オファーのない日々が続き、落ちぶれていました。再起を誓って日本に来日しますが、観光ビザのままパブやキャバレーで過去の栄光にすがりながら日銭を稼ぐ日々を送っています。

ある時、入国管理局の抜き打ち調査から逃れる中で、会社が破産寸前で娘との関係も微妙なシングルファーザーである日本人男性のシゲルと出会います。

酒を酌み交わし、互いの境遇を語り合う二人の前に、ニュースで懸賞金がかけられた連続殺人犯アソウの情報が飛び込んできます。
マニュエルが「こいつを、この街で見たんだ」と口にしたことで、シゲルの顔色が変わります。
シゲルは一千万の懸賞金を目当てに連続殺人犯アソウを二人で捕えようと考えたのです。

※ここからは映画のラストのどんでん返しのネタバレを書いています。
ラストネタバレ
それぞれの人生の再起を願う二人の男は、最後の賭けとして、この連続殺人犯を追い、懸賞金を手に入れようと試みます。
シゲルはクロスボウを手に、マニュエルは棒切れを手に、犯人を捜します。
犯人アソウの潜伏先を突き止め、中に入りますが、犯人の反撃にあい、戦いの中でシゲルはクロスボウを奪われ、足を射抜かれてしまいます。
逃げた犯人アソウをマニュエルが追いますが、アソウはマニュエルを撒いて潜伏先に戻ってきました。
シゲルが生きているのを見て、アソウはクロスボウでシゲルの胸を射抜き、シゲルは死んでしまいます。
シゲルの持つ娘マユコの写真を見て、ニヤリと笑うアソウ…。シゲルの免許証で住所を確認し、向かいます。
戻って来たマニュエルはシゲルの死体を見つけ、マユコを救う為にシゲルの家に向かいます。

シゲルの家でマユコに襲い掛かるアソウ…。
マニュエルが駆け付け、格闘の末にアソウを倒します。
マニュエルは警察に褒められるが、フィリピンに強制送還されることになる。
マユコはシゲルが自身のバンドを見に来てくれていたことを、シゲルのスマホから知り泣き崩れる。
マニュエルは、帰り道にアソウに娘を殺された母親からお礼を言われる。
フィリピンに帰ったマニュエルは妻の元に行き、妻は「帰ってきてくれたのね。」と涙を流す。
父親も現れ、マニュエルと抱き合う。エンドロールが流れる。
悲劇的な最期を遂げたシゲルは、社会的には「使い捨て」られた敗者かもしれません。
しかし、命を賭して凶行に立ち向かったことで、娘マユコにその想いは届きました。経営者としては再起できませんでしたが、最期に「父親」としての尊厳だけは守り抜いた……そう信じたい結末でした。
一方、マニュエルは日本での「再起(カネと名声)」という夢は叶いませんでした。
しかし、強制送還という形で無理やり「家族の元」へ戻されたことは、彼にとって本当に罰だったのでしょうか?
見せかけの栄光ではなく、自分を本当に愛してくれる場所へ帰還できたことこそが、彼にとって一番の救いだったのかもしれません。
映画『クロスポイント』評価はどうなっている?
映画『クロスポイント』(2024年製作)は、日本での公開が2025年5月24日からと比較的最近であるため、主要な映画評価サイトではまだレビュー数が非常に少ない状況です。しかし、現時点で確認できる情報と傾向をまとめました。
Filmarks(フィルマークス):3.3/5点
現時点では少数のユーザーレビューが投稿されています。平均点はまだ変動中ですが、3.5/5点前後の評価が見られます。
ユーザーからは「バラバラの場所で起きている話がどんどん近づいていくのが面白かった」「前情報なしで見たこともあり、思ったより楽しめた」といった肯定的な意見や、「役者さんが皆さん達者なのでスッと入っていける。ストーリーにリアリティが欠けるのがもったいない」といった、演技は評価しつつもストーリーのリアリティに言及する声もあります。
映画.com:3.2/5点
「手に汗握る展開のサイコサスペンス」「没頭できる内容で現実逃避にはもってこいのサイコサスペンス!」といった好意的なコメントが見られます。「日本語・タガログ語・英語がおり混ざり新しい映画。短い時間にまとめられてて展開が早く見やすかった。」と、多言語の使用やテンポの良さも評価されています。
IMDb:6.7/10点
ストーリーと演技は良かったが、不要なシーンが多かったという意見がありました。
Rotten Tomatoes / Metacritic: 現時点では、広範囲な批評家スコアや多くのユーザー評価は確認されていません。
映画『クロスポイント』評価まとめ
映画『クロスポイント』は、日本とフィリピン合作の作品として、俳優陣の熱演と物語のユニークな展開が高く評価されています。一方で、一部のストーリー構成やリアリティに関して、観客から様々な意見が寄せられています。
全体として、『クロスポイント』は、社会派スリラーになり損ねた、愛すべきB級娯楽作といったところでしょうか。
ツッコミどころは多いですが、ダメ男二人の必死な姿と、サイコパスな犯人の演技合戦は一見の価値ありです。
映画『クロスポイント』のようなスリラー映画は興味深い作品が盛りだくさんです。






