本日ご紹介する映画は
「ミッドナイト・ファミリー」
(原題:MIDNIGHT FAMILY)
メキシコシティには人口900万人に対して公共の救急車が45台未満しかなく、救急救命にあたる闇救急車の需要がある…。
そんなナレーションから始まる本作は
メキシコで闇救急車をビジネスにする一家の姿をとらえた
ドキュメンタリー作品
闇救急車で生計を立てるホアン、ホセ、フェルのオチョア一家の救急車に密着取材し、監督のルーク・ローレンツェンが6カ月間オチョア一家の姿を撮影し続けできたのが、本作「ミッドナイト・ファミリー」、メキシコ闇救急車のリアルに迫っています。
監督、製作、撮影、編集は
ルーク・ローレンツェン
サンダンス映画祭で米国ドキュメンタリー特別審査員賞を受賞したほか、米アカデミー長編ドキュメンタリー賞のショートリストに選出された作品でもあります。
配給はMadeGood films
2021年1月16日より
日本劇場公開
ありがとうございました。
メキシコの闇救急車
闇救急車ってなんなんだろう?
日本人である我々には不思議な話です。
そんな事をして生計が立てれるのか?
闇救急車のシステムは簡単です。
事故があった現場に素早く到着し、怪我をした人を病院に搬送する。
ただ、それだけです。
メキシコでは、人口900万人に対して公共の救急車が45台未満しかありません。
ちなみに日本は人口1億2千万に対して、6,329台(2018年)
人口比率にしてみるとだいたい日本はメキシコの13倍ですが、救急車の比率で観ると140倍になります。
もし日本の人口が900万ほどとしても、486台の救急車があることになります。
聡明な人にはお分かりだろうが、メキシコでは圧倒的に救急車が足りないのです。
もし、アナタが交通事故で大怪我をし、救急車を呼んでも延々と来なかったら…。
そう考えたら怖いですよね?
だからこそ、メキシコでは闇救急車の需要があるんです。
公共の救急車の代わりに、日本の救急車並みに早く到着して病院に運ぶ…。
一見人に優しい仕事に見えるけど、もちろん有料です。
本編では患者に対して500ペソ~1000ペソ(約2,597円~5,194円)の料金を請求していました。
搬送先の病院にも3800ペソ(約19,740円)の請求していました。
一度で二度稼げるシステムですね。
しかし、これ違法なんですよ。
だからこそ、拒否されたら請求することができないんですね。
もちろん作中では、拒否する人も出てきます。
だって、なんかおかしいシステムですよね?僕も絶対払いませんよ!
無力な患者に支払いを強要したり、支払う能力がなければ危篤の患者でも搬送を拒否したりする闇救急車と違い、オチョア一家はまだ優しい方なんですけど…💦
それでもなあ‥‥。
まあ、闇救急車も必死なんです。
警察関係の無線を傍受する代わりに、1件につき300ペソ(約1,558円)の賄賂警官に支払っているのです。
オチョア一家も大変で、子供に飯を食わせろと怒られていました。
しかも、親が子供に金を借りていた💦
「ボーダーライン」という映画を観た時も思いましたが…。
海外のリアルを観ると、色々考えらされますね。
日本という国に生まれた事を喜ばねば…。
そういう意味でも観るべき作品です。
海外の評価
このドキュメンタリー作品の海外の評価は
どうなっているのでしょう?
海外映画サイトIMDbを調べてみました。
海外映画サイト
IMDbでは
10点満点中
7.4点と
まあまあ良い評価と
なっています。
1280人のユーザーの中で
8点
を付けたユーザーが410人で
全体の32.0%と
一番多いです。
次は7点が345人の
27.0%
次は9点、6点と
6~9点に評価が集中している
結果となっています。
予告編
気になる方は予告編をどうぞ!
最近ドキュメンタリー作品も良く観ている管理人です。
こちらの作品もお暇があればぜひ!