この映画…トランプへの警告で作ったんじゃないか?
「シビル・ウォー アメリカ最後の日」
「シビル・ウォー アメリカ最後の日」原題:Civil Warは2024年のアメリカ映画
憲法で禁じられているはずの3期目に突入し、FBIを解散させるなどの暴挙に及んだ大統領に反発し、19の州が分離独立を表明、内戦が勃発した近未来のアメリカ合衆国を舞台に、ニューヨークから首都ワシントンD.C.へと向かう4人のジャーナリストの姿を描いたスリラー映画です。
Amazonプライムビデオで配信開始になったので観てみました。
アメリカ国内での内戦(Civil War)という事で、めっちゃ戦争映画を期待してましたが、ちょっと違いました。
戦争映画と言えば戦争映画ですが、戦場カメラマンの姿を追った作品という感じです。
ちなみにこの戦場カメラマンたちにはモデルがいまして、ロバートキャパとゲルダ・タローがモチーフとなっているようだ。
「シビル・ウォー アメリカ最後の日」を観れば、戦場カメラマンの過酷さ大変さが本当によくわかる。
常に誰かに殺される恐怖と共に撮影を続けているのだ。
一番怖かったのは、赤いサングラスを付けた兵士とのシーン。
あきらかに非戦闘員である大量の死体を遺棄している所属不明の兵士達に捕まってしまうシーンで登場する赤いサングラスをかけた兵士は本当に怖い、ジャーナリストのボハイを射殺すると、一同に出身地を尋ねて「アメリカ的な」人物かどうかを確認して回る。
「香港」と答えたトニーは「中国人」と断じられて処刑されてしまう!
残るリー、ジョエル、ジェシーにも危機が及ぶという映画で一番リアルで緊迫感がある怖いシーンだ。
一歩間違えたら殺されてしまう‥戦場カメラマンのリアルを描いた作品が「シビル・ウォー アメリカ最後の日」だと言える。
そして、もう一つこの「シビル・ウォー アメリカ最後の日」は…
トランプ大統領への警告なのではないか?
映画に出てくる大統領はワンマン野郎…。
このワンマン大統領に反発して内戦が起こっているんですよね。
ラストのホワイトハウスでの攻防戦で、降伏している相手を容赦なく銃殺していく兵士たちの姿は、トランプ大統領への警告のように見えました。
監督のアレックス・ガーランドも、日本に来た作品を通して世界へのメッセージを求められると、イギリス人ではあるが「トランプに投票しないでくれ」とジョーク交じりに反トランプの姿勢を表明しています。
映画のラストシーンで、「私を殺すな」と最後まで兵士に上から目線でものを言う大統領…、映画のモチーフとなったのはトランプ大統領なのかもしれませんね。
最後にジェシーを演じたケイリー・スピーニーに注目したい!
「エイリアン:ロムルス」にも出演するケイリー・スピーニーは26歳の女優さんです。
本作で初めて見たと思いましたが、『パシフィック・リム: アップライジング』のヒロイン、アマーラ・ナマーニ役を演じていたらしい。
この映画でも、徐々にカメラマンとして開花していく姿を見事に演じてました。
ちょっと今後注目していきたい女優さんです。