【ネタバレ】映画『エクストラ テレストリアル』は本当に酷評B級? 宇宙人アブダクションSFホラーのあらすじ・評価・結末を解説!
エクストラ テレストリアル公式サイトより

宇宙人による拉致・誘拐、いわゆるエイリアンアブダクションを描いたSFホラー映画『エクストラ テレストリアル』(EXTRATERRESTRIAL)。

『グレイヴ・エンカウンターズ』シリーズで知られるザ・ヴィシャス・ブラザーズが手掛けた本作は、宇宙人ネタ好きの間で話題になりましたが、一方で「B級」「イマイチ」といった厳しい評価も…。

この記事では、映画『エクストラ テレストリアル』の作品情報やあらすじをご紹介しつつ、なぜ賛否が分かれるのか、実際のところどうだったのかを、ネタバレありで徹底解説します。

宇宙人描写、物語の展開、そして衝撃の結末まで、正直なレビューと共にお届け。観るべきか、それとも避けるべきか? 判断の参考にしてください。

【この記事は映画『エクストラ テレストリアル』のネタバレを多く含みます】 映画本編をご覧になっていない方、結末や物語の真相を知りたくない方は、ネタバレセクション以降の閲覧にご注意ください。

映画『エクストラ テレストリアル』(EXTRATERRESTRIAL)作品情報

まずは、映画『エクストラ テレストリアル』の基本情報です。

  • 英題: EXTRATERRESTRIAL
  • 製作年: 2014年
  • 製作国: カナダ
  • 日本公開: 2015年7月25日
  • レンタル開始: 2015年11月4日
  • 上映時間: 101分
  • 監督: ザ・ヴィシャス・ブラザーズ(コリン・ミニハン、スチュアート・オルティス)
  • ジャンル: SFホラー / サスペンス
  • 出演: ブリタニー・アレン、フレディ・ストローマ 他

 

監督は、POV(主観視点)方式のフェイクドキュメンタリーホラー『グレイヴ・エンカウンターズ』シリーズで知られるコンビ、ザ・ヴィシャス・ブラザーズ。本作では、得意のホラー演出で宇宙人アブダクションの恐怖を描きます。

あらすじ(※ネタバレなし※)

大学生のエイプリルとカイルは、友人3人と共に郊外の別荘へ休暇を過ごしにやって来ます。別荘へ向かう途中、付近で不審な出来事や失踪事件が多発していることを地元の警官から耳にします。

別荘に到着し、楽しい時間を過ごしていたその夜、彼らは突如、炎に包まれた謎の物体が空から落下してくるのを目撃します。好奇心から落下地点を調べに行った彼らは、そこで謎の飛行物体が墜落した痕跡と、人間ではない奇妙な足跡を発見してしまいます。

得体の知れない恐怖を感じて別荘に引き返した5人でしたが、異様な気配はすぐそこまで迫っていました。そして、彼らは想像を絶する恐怖体験に巻き込まれていくことになります。

『エクストラ テレストリアル』の見どころ? 掴みはOK!宇宙人ネタへの期待

本作が宇宙人アブダクションを題材にしているという点は、このジャンルが好きな人にとって大きな見どころであり、期待ポイントとなるでしょう。

特に、物語冒頭の描写は秀逸です。電話ボックスに入った女性が、謎の光と共に消え失せ、その後電話ボックスだけが空から落ちてくる…というシーンは、まさに「何これめっちゃ面白そう!」と引き込まれる、掴みとしては大成功の演出です。

また、別荘へ向かう途中で耳にする、付近で起こっている不可解な出来事(失踪や家畜の不審死)といった情報は、有名なキャトルミューティレーションなどを連想させ、宇宙人ネタファンにとっては期待感を煽る要素と言えます。

なぜ評価が低い?残念な点とB級感の理由

しかし、残念ながら本作は多くの映画レビューサイトで低い評価を受けています。その理由として、いくつかの「残念な点」や「B級感」が指摘されています。

  • 宇宙人の描写とその矛盾: 宇宙人のデザインは、いわゆる「王道」であるグレイ型エイリアンですが、その描写には首を傾げる部分が…。凄まじい科学力を持っているはずなのに、時には素手で物理的に強かったり、かと思えば超能力で相手を操ったりと、能力設定がブレているように感じられます。この一貫性のなさが、宇宙人の恐怖感を薄れさせてしまっているという意見があります。
  • テーマのブレと中途半端さ: 宇宙人の襲来による「恐怖」を描きたいのか、それとも極限状態での「恋人たちの愛」を描きたいのか、物語の軸が定まっていないという指摘が多くあります。特に終盤、突如として愛の要素が強くなることで、ストーリーが散漫になり、どちらのテーマも深く掘り下げられていないと感じられる可能性があります。
  • キャラクターへの共感の難しさ: 主人公たちの行動や心理描写に不自然さを感じたり、特にヒロインの言動にイライラしてしまう、といった個人的な感想も見られます。キャラクターへの共感が難しいと、物語に入り込みづらくなってしまいます。
  • ツッコミどころ満載の展開: 「なぜそこでそうなる?」「宇宙人相手にそこまで逃げられる?」といった、脚本や演出の粗さによるツッコミどころが随所にあり、シリアスな場面でも冷めてしまう、といったB級映画ならではの側面があります。

これらの要素が複合的に絡み合い、せっかくの魅力的な題材や冒頭の期待感を活かしきれていない点が、評価が低い主な理由と言えるでしょう。

※【ここからネタバレ】衝撃のラストと結末を解説※

ここからは、映画『エクストラ テレストリアル』の物語の結末と、その後に起こる衝撃的な展開について詳しく解説します。映画を未見の方は、必ず鑑賞後に読むことを強くお勧めします。

【完全ネタバレ注意】

宇宙人の襲撃から必死に逃げ延び、生き残った主人公たちでしたが、彼らを待っていたのは救いではありませんでした。

物語の最後に生き残った主人公たちは、宇宙人ではなく、駆けつけた「政府の人間」によって口封じのために殺害されてしまいます。

これは、人類(政府)と宇宙人の間で、互いの存在を隠蔽するための密約が交わされていることを示唆する結末です。宇宙人による誘拐や実験といった不都合な真実は隠され、証拠隠滅のために一般人である目撃者や被害者は排除される。そんな恐ろしい現実が突きつけられます。

ラストシーンでは、何事もなかったかのようにタバコを吸う政府の役人の姿が描かれ、生き残った主人公たちは掘られた穴に投げ捨てられます。この結末は、観る者に強い後味の悪さと絶望感を与えます。

映画『エクストラ テレストリアル』の評価は? レビューサイトの酷評を分析

本作『エクストラ テレストリアル』は、日本の主要な映画レビューサイトでも非常に厳しい評価を受けています。

2014年の作品ですが、現在(2025年5月時点)も評価は大きく変わらず、全体的に厳しい評価が多いようです。

調査した主なサイトでの評価は以下の通りです。

映画.com: ★★☆☆☆ 2.4点(5点満点中)
Filmarks (フィルマークス): 2.6点(5点満点中)
Yahoo!映画: ★★☆☆☆ 2.6点(5点満点中)
MOVIE WALKER PRESS: 2.6点(5点満点中)

いずれのサイトでも、5点満点中2点台後半と、かなり低い評価に留まっています。これは、多くのレビューで指摘されているように、設定や冒頭の掴みは面白いものの、その後の展開や描写、テーマのブレといった点に不満を感じた観客が多いことを示していると言えるでしょう。

「B級映画として割り切れば楽しめる」といった声も一部にはありますが、一般的には「期待外れ」「イマイチ」といった評価が多い傾向です。

これらの評価は、5点満点中2点台前半と、多くの作品と比較してもかなり低い水準です。レビュー内容の傾向も、この記事でご紹介したような「面白くない」「ツッコミどころが多い」「期待外れ」「テーマが中途半端」といった意見が多数を占めています。

批評家からも一般の観客からも、概ね「酷評」されている作品と言えるでしょう。

個人的な感想・レビュー|「イマイチ」だけど宇宙人好きなら…?

僕(筆者)もこの映画を鑑賞しましたが、正直な感想として「イマイチ」と感じました。

特に、冒頭の電話ボックスのシーンで「めっちゃ面白そう!」と期待した分、その後の展開や描写の粗さが目についてしまい、残念な気持ちが強かったです。

宇宙人ネタは大好きなので、王道グレイが登場した時は嬉しかったのですが、彼らの行動原理や能力に矛盾を感じてしまったのは、物語への没入を妨げる要因となりました。

また、「宇宙人か愛か」というテーマのブレも気になり、感情移入が難しかったです。終盤の内容は正直あまり思い出せないほど、印象が薄れてしまった部分もあります。

全体的に「ツッコミどころ満載」のB級映画であることは否めませんが、それでも、B級映画として割り切って楽しむ、あるいは宇宙人アブダクションというジャンルをとにかくたくさん見たい、という方であれば、暇な時にレンタルなどで観てみてもいいかもしれません。

ただし、宇宙人ネタに特別な興味がない方や、作品のクオリティを重視する方には、かなり「キツイ」作品だと感じます。

まとめ|『エクストラ テレストリアル』はこんな人におすすめ?

映画『エクストラ テレストリアル』は、設定や冒頭の掴みは魅力的でしたが、描写の粗さやテーマのブレによって、評価が分かれる(というより低い評価が多い)SFホラーです。

  • B級SFホラーや宇宙人映画を大量に漁っている人
  • 「ツッコミどころ」を探しながら映画を観るのが好きな人
  • 『グレイヴ・エンカウンターズ』監督コンビの作品に興味がある人
  • エイリアンアブダクションというテーマにとにかく触れたい人

これらの要素に強く惹かれる方であれば、もしかしたら楽しめる部分があるかもしれません。しかし、多くのレビューや評価が示す通り、万人受けする作品でもなく、高いクオリティや緻密なストーリーを期待する方には、残念ながらお勧めしにくい作品です。

もし興味を持たれた場合は、準新作などでレンタルして、気軽に鑑賞してみるのが良いかもしれません。そして、あなた自身の目でこの「エクストラ テレストリアル」体験がどうだったのか、確かめてみてください。

広告

このクソ記事を
いいね!してやる。

最新情報をお届けします

Xでフォローしよう