
本日ご紹介する映画は黒沢清海外初進出作品!
「ダゲレオタイプの女」です。
この映画は、第65回カンヌ国際映画祭ある視点部門監督賞を受賞した黒沢清監督が、初の海外作品でオール外国人キャスト、全編フランス語で撮りあげたホラーラブストーリー映画です。
作品情報
原題:THE WOMAN IN THE SILVER PLATE
洋画:ホラー・恋愛
製作年:2016年
製作国:フランス/ベルギー/日本
日本公開:2016年10月15日
レンタル開始:2017年5月3日
上映時間:131分
あらすじ
ダゲレオタイプで写真を撮影している写真家ステファン(オリヴィエ・グルメ)のもとで働くことになったジャン(タハール・ラヒム)は、ステファンの娘で、拘束器具に長い時間固定され被写体をしているマリー(コンスタンス・ルソー)が気になり始める。かつて被写体だったステファンの妻ドゥニーズが屋敷で自殺していたことを知ったジャンは、母親のようにさせないために、マリーを外に連れていこうと試みる。
予告動画
感想とネタバレ
日本人監督が海外で作品を作り、それを日本で観るというのは珍しいですよね。
この映画がまさにそれです!
『回路』『アカルイミライ』など国内外から高く評価されている黒沢清監督の作品ですよね。

まあ、それでも自分はあんまり興味なかったんですがね。お仲間映画ブロガーさんからの紹介があり、観るに至ったのです!
↓これより※ネタバレを含めた感想などを書いていますので、観賞予定の方はご注意ください
ダゲレオタイプとは❔
まず題名の“ダゲレオタイプの女”に興味をそそられます。
ダゲレオタイプの女って…

超ドSな女なのか?それとも超ドMの女なのか?色々想像しちゃうわけです。
一体どんなタイプの女なのか?
興味津々で観てたんですけど・・ダゲレオタイプって、単なる写真の撮影方法なんです。
170年ほど前にフランスで生まれた世界初の撮影方法であり、長時間の露光を必要とするため、被写体となる人物は特殊な器具によって長時間に渡って拘束されます。

ネガを作らず、直接銀板に焼き付けるその写真は、世界にひとつしか残らず、複製もかなわないレアものなのです。
写真家の親父が、娘をその方法で撮影しているということだけでした。

「ダゲレオタイプの女」は、この技法で撮影することによって、人為的に永遠を手にしようとする父親の狂気を見事に描いた作品です。
昔ながらのホラー映画※ネタバレ
映画を観ていて・・
この映画のジャンルはいったい何!?(゚Д゚;)
となっちゃうかもしれませんが、この映画はホラーと恋愛を兼ねそろえた映画です。
スローペースでノロノロと進んでいく本編と出てくる幽霊、今の日本映画のホラー映画とは一味違う深い味わい・・昔の映画のホラーの様な雰囲気です。
ただ、ちょっと長い・・131分という長さは眠気を誘うのに十分な時間です。
まったく飽きずに観えるとは言いがたいですが、こういう系の映画の雰囲気が好きな人は多いと思います。
131分という長さで、ダゲレオタイプ狂いの写真家と、その狂気の犠牲になった女性たちの悲劇を描いた作品。
黒沢清監督らしいホラー映画だという評がピタリとはまる映画だと思います。
この映画の評価、おすすめ度は?
なかなか分かりにくい映画でもあると思います。
黒沢清監督・・『クリーピー 偽りの隣人』でもそうだったように明確な答えを用意せずに観てるものに答えを考えさせますね。
けっこうそういうの好きです。
各映画サイトの評価はこんな感じ
映画.com:★★★★☆(3.5)
Yahoo!JAPAN映画:★★★☆☆(2.87)
Filmarks:★★★★☆(3.6)
2017年6月21日時点
普通の評価と絶賛の二つの評価が多いですね。
個人的な私のおすすめ度は?

(3.4)です!
後からじんわり来る映画かなぁ~?
ただね、一回目10分で寝落ちしたので、もう一回観ました(笑)
眠さを誘う映画ではあります。2回目はけっこう集中して観えました。序盤耐えたらけっこう観えるとは思います。
映画マニアにはウケそうな映画ですね!