
Netflixで配信開始になった映画「正体」を観ました。
この作品は染井為人の同名小説をもとに、日本中を震撼させた殺人事件の容疑者として逮捕され死刑判決を受けたが、脱走し潜伏を続ける主人公・鏑木と、鏑木と出会う4人を描き、また冤罪問題にも痛烈に突っ込んだ作品であります
ちなみに同じ小説を基に作られたドラマ版「正体」、亀梨和也主演のWOWOW連続ドラマ『連続ドラマW 正体』もあります。
非常に良い映画でした。主人公鏑木慶一役を横浜流星さんが演じており、吉岡里帆、森本慎太郎、山田杏奈、山田孝之、前田公輝、西田尚美、山中崇、宇野祥平、駿河太郎など豪華キャスト陣がわきを固めています。
冤罪なのか?本当に殺したのか?
割と早い段階で、多分こいつが犯人だろうな~。と分かるのですが、見ごたえがある映画です。
日本中を震撼させた凶悪な殺人事件の容疑者として逮捕され、死刑判決を受けた鏑木(横浜流星)が脱走した。潜伏し逃走を続ける鏑木と日本各地で出会った沙耶香(吉岡里帆)、和也(森本慎太郎)、舞(山田杏奈)そして彼を追う刑事・又貫(山田孝之)。又貫は沙耶香らを取り調べるが、それぞれ出会った鏑木はまったく別人のような姿だった。間一髪の逃走を繰り返す343日間。彼の正体とは?そして顔を変えながら日本を縦断する鏑木の【真の目的】とは。その真相が明らかになったとき、信じる想いに心震える、感動のサスペンス。
この映画は実話を基にしてるのか?
もしかして‥この映画は実話を基にしているのか?
凄く気になりました。
前述で書いたように、映画「正体」は染井為人の同名小説をもとに作られています。
染井為人さんはこの小説を執筆する動機となった事件があることを言っています。
インタビューで染井為人さんはこう答えています。

小説は未成年死刑囚が脱獄、逃亡する話です。書くきっかけになったのは、未成年でも死刑になることがあると知ったことでした。さらに世の中には冤罪(えんざい)事件が実はたくさんあり、罪を犯していないのに犯人にされてしまう人もいる。そのような理不尽さを小説で訴えたかったんです。イメージを膨らませるきっかけになったのは、警察署から逃亡して自転車で日本一周を目指した容疑者でした。
警察署から逃亡して自転車で日本一周を目指した犯人…この事件は
大阪・富田林署逃走事件です。
大阪・富田林署逃走事件は、大阪府警富田林署から勾留中の容疑者が逃走した事件で、富田林署の面会室で弁護士と接見後、アクリル板を壊して逃亡、警察はアダルト動画を観ており気が付かず1時間45分後に気が付いたそうだ。
ロードバイクタイプの自転車盗み逃走を続けていたとみられ、逃亡中に知り合った男と自転車で各地を転々としていたことも判明。自転車で日本列島を旅しているように装って、万引きや野宿を繰り返しながら、49日間逃げ続け、山口県内の道の駅で逮捕されています。
道中‥高知県田野町の道の駅「田野駅屋」に立ち寄っていたことが分かっています。
犯人は、大阪府警富田林署から逃走後、自転車で日本列島を旅しているように装って、中四国地方で逃走を続けていた。途中で地元の人と交流し、記念撮影に応じる姿なども目撃されていました。
そして捕まった犯人は懲役17年(求刑懲役18年)となりました。
この犯人は、冤罪ではありませんでしたが、この事件が染井為人さんの執筆のきっかけになったようです。
という事で映画「正体」は
実話ではありませんが
実話事件を基に作られた作品ではあります。
実話を基にした映画は興味深い作品が盛りだくさんです。