
ニコラス・ケイジが夢に出てくる怖い映画…
ニコラス・ケイジが夢に出てくる…それだけならありそうなんですが、そんな夢を大勢の人が観ていたら‥?
ええ!俺も観たよ!私も観た!となるでしょう。
始めは面白く話題になっていても、夢に出てくるニコラス・ケイジが悪さを始めたら?
そんな映画がこの映画「ドリーム・シナリオ」!!
ノルウェーの映画監督クリストファー・ボルグリが脚本・監督・編集を担当しホラー界の巨匠アリ・アスターが制作に参加し、さらA24作品と言ったらそれだけでこの映画を観たくなるでしょう?
Amazonプライムで配信になり、観てみましたが、個人的には好きな作品!
こんな情けないニコラス・ケイジは観た事がない!というくらい情けない大学教授をニコラスが演じています。
怖い!って感覚にはならなかったですが、ニコラス可哀そう~って感覚にはなりました。
女性に誘われてすぐにイってしまったシーンは目も当てられない(笑)
102分とわりかし短めの映画なので、お暇があれば観てみてください。
そうそう、そしてこの映画には元ネタとなった実話があります。
それは…インターネット・ミームのThis Manです。
This Man(ディス マン)とは、1940年ごろから起こった怪奇現象の一つで、2千人を超える世界中の人々の夢の中に繰り返し現れるものの、現実では決して姿を現さないとされる謎の人物

2006年1月に、夢でThis Manを見続けていると訴える女性患者を診察した際に描いたという絵。
数日後、ある男性患者がその絵を見て、自分も夢で見たことがあると語った。どちらの患者も現実ではThis Manに会ったことがないと述べた。
その後、精神科医が4人の同業者にこの絵を送ったところ、彼らの患者たちもその男性を夢で見たことがあった。
後に、ロサンゼルスやベルリン、サンパウロ、テヘラン、北京、ローマ、バルセロナ、ストックホルム、パリ、ニューデリー、モスクワといった世界中の主要都市で2000名を超える人々が夢でこの人物を見たことがあると訴えた。
夢の内容はロマンチックなものや性的なもの、恐ろしいものと様々で、一緒に空を飛んだというものもあれば、何もせずに見つめてきたというものもあるそうです。
映画や『X-ファイル』、『世にも奇妙な物語』といったテレビ番組で取り上げられ、『週刊少年マガジン』でThis Manを元にした漫画「This Man その顔を見た者には死を」が連載されています。
しかし、実際はイタリア人のマーケティングの専門家アンドレア・ナテッラ (Andrea Natella) の創作によるもので、2008年に立ち上げられたEver Dreamed This Man?というウェブサイトが初出である。
2010年にナテッラはThis Manがゲリラ・マーケティングの一環だったことを認めました。
ナテッラはThisMan.orgが単にマーケティングの計略でしかなかったことを認めた一方で、何をプロモーションしていたのかは決して明かさなかった。
The Kernelなどでは、ブライアン・ベルティノ (2008年の映画『ストレンジャーズ/戦慄の訪問者』の脚本・監督) による同名の映画の宣伝のためだったという説が挙げられている。
ナテッラがゲリラ・マーケティングと認めた後でも、The Epoch TimesやVice誌などでThis Manを事実として扱う報道が2010年代半ばまで続いた。
後に、ViceはThis Manは事実ではないという旨の記事を掲載しています。
このThis Manの実話が「ドリーム・シナリオ」の元ネタとなっています。
この実話を知っている人はもっと面白く映画が観えるんじゃないかな?
ちなみに日本でもこの話を題材にした『THIS MAN』という映画が作られています。
めっちゃ評判悪いけど…
ネタバレ!あらすじ
十代の少女ソフィーは、プールのそばでポール・マシューズが落ち葉をかき集めている夢を見る。
ソフィーは空に浮かび上がりながら、ポール・マシューズに助けを求めて泣き叫ぶ。
ソフィーは彼を「お父さん」と呼んでいる。
ソフィーの父親、ポール・マシューズは、地元の大学で 進化生物学の教授をしている。
ポール・マシューズは、かつての同僚が、何年も前に話し合ったテーマについて記事を書いていることを知り、自分のネタを盗まれたと彼女と対決しようとするが、代わりに彼女に認めてほしいと懇願する。
ポールのジャーナリストの元恋人クレアは、彼と妻のジャネットが一緒にいるのを見かけ、自分の夢にポールが出てくると告げる。
クレアは彼の許可を得て、その体験について記事を書く。
すぐに、何百人もの見知らぬ人が夢にポール・マシューズが出てきたと名乗り出る。
ポールはこれによってマスコミに取り上げられることを喜ぶ一方で、夢の中で自分が受動的でつまらない人物として描かれていることに不満を感じる。
ポールは、自分の生徒数人との即興インタビューで、夢の中ではしばしば災難が起こったり、夢を見る人が助けを求めたりするが、ポールは受動的または無感情で助けに介入しないことを知る。
ポールの妻ジャネットは、なぜ彼が夢に出てこないのかと尋ねた。彼女は夢の中でポールがデヴィッド・バーンが1984年のコンサート映画「ストップ・メイキング・センス」で着ていた特大のスーツを着て彼女を助け出すと説明した。
その夜遅く、夢の中でポールを見た精神障害のある男性がナイフを持って家に押し入り、ポールが有名になることによる危険性を懸念した。
ポールは、本の出版契約を結ぼうと広報会社と会うが、彼らはソーシャルメディアでスプライトを宣伝するよう説得しようとする。
会社の若くて美しいアシスタントのモリーが、彼に関するエロい夢を語ると、彼女はポールと二人きりになった際にそれを再現しようとするが、ポールはチャックを下ろされた際にイってしまい、恥ずかしさを感じてその場を立ち去る。
ポールは、かつての同僚が、自分が本を書こうと考えていたテーマで注目を集める論文を発表したことを知り、激怒する。
人々の夢の中での彼の姿は暴力的で残酷になり、世間から悪者扱いされるようになる。
学生が恐怖を感じて彼の授業に出席することを拒否したため、彼は休職させられる。
通行人が公共の場でポールに気づき、彼の存在に不快感を覚え出て行くようにいうが、ポールは拒否し、レストランで乱闘騒ぎになる。
ジャネットはキャリアに影響が出た後、ポールに公の場で謝罪するよう求めるが、彼は怒って拒否する。
ポールは、クロスボウを持った自分の姿に追いかけられて殺されるという悪夢を見た後、自己憐憫の謝罪ビデオを公開する。
屈辱を受けたジャネットは彼を家から追い出す。ポールは娘の学校の演劇に無理やり参加するが、その過程で誤って教師に怪我を負わせてしまい、拘束される。彼はさらに悪者にされる。
しばらくして、夢は止まった。ポールの夢の体験から、共通の潜在意識が発見され、夢はテクノロジーの使用により広告スペースとなった。ジャネットはポールと別れ、同僚と付き合っている。
ポールは、著書『ドリーム シナリオ』のプロモーションのため、ブック ツアーでフランスに渡る。
彼は、その本が自分の同意なしに「Je suis ton cauchemar (私はあなたの悪夢)」と改題され、翻訳版は哀れなほど薄く、サイン会は書店の薄汚い地下室に移されたことを知る。
それでも、ファンはサイン本を求めて列を作る。
ポールは、夢旅行テクノロジーを使用して、バーン スーツを着たまま、ジャネットの夢に入り、彼女を救出しようとする。
最初の夢でソフィーがしたように、浮かんでいくポールは、あの夢が現実だったらいいのにと願うと宣言する。
評価
海外映画サイトIMDbでは82,411の投票があり、平均評価は6.9/10となっています。
批評集積サイトRotten Tomatoesでは、236人の批評家のレビューのうち91%が肯定的で、平均評価は7.3/10となっている。
一般ユーザーのレビューは、68%が肯定的で平均評価3.6/5点となっています。
同サイトの意見は「ニコラス・ケイジのキャリアハイライトとなる『ドリーム・シナリオ』を観に行こう。そして、ポップカルチャーの移り気な気まぐれについて語られるすべてのことをじっくり考えながら映画を終えよう」となっている。
加重平均を用いるMetacriticは、47人の批評家に基づいてこの映画に100点満点中74点を付けいます。
一般ユーザーは124人の評価に基づいて6.8/10点となっています。
日本のFilmarksでは3524人の投票があり、平均評価は3.6/5点となっています。
映画.comでは、142人の投票があり平均評価は3.2/5点となっています。
「ドリーム・シナリオ」のようなA24作品は興味深い作品が盛りだくさんです。