
ネタバレ禁には、目次をお使いください('ω')
本日ご紹介する映画はアメリカ社会の闇を描いた話題作
「ウインド・リバー」です。
もうめっちゃ良い映画でした、静かで淡々としているんですけどね、なんか画面から目が離せない!
ワイオミング州の雪深い土地にある先住民保留地、ウィンド・リバーで起きた事件を解明していくストーリーで、実話を基に製作されています。
解明されるのはアメリカ社会の闇…その事実は衝撃的でした。
そして、その事件を追う主人公を演じたジェレミー・レナーがとにかく渋い!
静かなる怒りを見事に表現しています!
ミステリーサスペンス好きにはオススメの良作でした!
作品情報
この映画の監督は、ハリウッド新進気鋭の脚本家テイラー・シェリダン。
知らない人も多いと思いますが、アメリカ社会の闇を描いた「ボーダーライン」「最後の追跡」の脚本を書いた人物です。
その、テイラー・シェリダンが、自らメガホンを取った初作品がこの映画「ウインド・リバー」なのです!
「アメリカ最大の失敗」と言われる先住民保留地を舞台に、隠された差別が渦巻く閉ざされたアメリカの僻地の真実を描いた濃厚ミステリーサスペンスです。
第70回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門に出品され、監督賞を受賞しています。
原題 | Wind River |
洋画 | サスペンス |
製作年 | 2017年 |
製作国 | アメリカ |
日本公開 | 2018年7月27日 |
レンタル開始 | 2018年12月4日 |
上映時間 | 107分 |
監督 | テイラー・シェリダン |
脚本 | テイラー・シェリダン |
おすすめ度 | (3.9) |
あらすじ
アメリカ、ワイオミング州。先住民族が住む深い雪に囲まれたウインド・リバーで、地元のベテランハンターであるコリー・ランバート(ジェレミー・レナー)が女性の遺体を発見する。FBIの新人捜査官ジェーン・バナー(エリザベス・オルセン)が派遣され、1人で捜査を開始するが雪山の厳しい自然環境や不安定な気候で難航する。ジェーンは、ウインド・リバー一帯に詳しいランバートの手を借りて調べを進めていく。
キャスト
ジェレミー・レナー/コリー・ランバート
エリザベス・オルセン/ジェーン・バナー
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These EYES🤤🤤💖 • • • #elizabetholsen #lizzieolsen #Lizzie #cute #windriver #snow #beauty
ジョン・バーンサル/マット
ジル・バーミンガム/マーティン
ケルシー・アスビル/ナタリー
グレアム・グリーン/ベン
ジュリア・ジョーンズ/ウィルマ
テオ・ブリオネス/ケイシー
ウインド・リバーの実話
映画が始まって一番初めに出てくる言葉は…
事実に基づく
です。
僕は‥この映画で描かれた事件が
実際に起こった実話だと思っていました。
でも、それは違っていました。
この映画で描かれている基となった実話、事実は…
先住民族、ネイティブアメリカンの現状‥ネイティブアメリカン女性の被害についてです。
映画は、一見ありがちな事件‥普通のミステリーに見えます。
しかし、所々にその異常性が描かれてます。
映画の最後にこんな言葉がテロップで流れます。
ネイティブアメリカン女性の失踪者に関する
統計調査は存在しない
失踪者の数は不明のままである
映画でも描かれていますが、ウインド・リバーの在住する警察官の数はたったの6人です。
調べてみると、小さな土地では無くかなりの広さがある土地です。
9147平方キロメートル。鹿児島県くらいの広さです。
その広さにたったの6人の警官…
しかも、保留地内の犯罪には市警や州警察が介入することはできないのです!
いや‥できないっていうより…やらないが正しいかも?
警察が介入しない土地…
要するに無法地帯なのです!
その為に多くの犯罪が見過ごされているのです‥
こうなった原因は‥アメリカ社会の起源にさかのぼります。
白人が、ネイティブアメリカンから土地を奪い、土地を奪われたネイティブアメリカンを閉じ込めた所が‥ウインド・リバー。
閉じ込められた先住民たちは…普通の生活もままならない。
治安は悪化‥
ちなみに、ネイティブアメリカンの女性がレイプに合う確率は全米平均の約2.5倍以上といわれています。
映画でも、描かれた犯罪…
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そんな犯罪を犯しているのに、加害者は普通に生活してましたよね。
何故なら…そんな犯罪を犯してもバレない…
今作の様に警察、FBIが追ってくる事も無い無法地帯が、ウインド・リバーなのです。
事件として扱わなくていいなら、事件があっても調査すらしないという驚愕の実態、今回もテイラー・シェリダンは、実際にあるアメリカ社会の闇を描いたのです。
この映画を観て、そういう事実があるという事を知って衝撃でした。
この地域ならではのラストの復讐劇は、ちょっと爽快でしたね。
そんなアメリカ社会の闇を描いたこの作品は、そういう意味でも観る価値があるオススメ映画です。