AppleTV+で「sharper:騙す人」を観ました。
「sharper:騙す人」は、2023年2月10日にA24によって米国の一部の劇場で公開され、その後、2023年2月17日にApple TV+によってストリーミング配信された2023年のアメリカ映画です。
5つの物語がすべて繋がって行くというオムニバス形式の映画で、詐欺に騙された人々が、詐欺師を騙し返すという映画です。
ジュリアン・ムーアが６０歳越で色気でお金持ちのおじいさんを騙すというキャラクターを演じ、キャストも豪華、観終われば出てくる人々全員が《騙す人》だったという映画です。
キャスト
ジュリアン・ムーア（マデリン役）
セバスチャン・スタン（マックス役）
ジャスティス・スミス(トム役)
ブリアナ・ミドルトン(サンドラ役)
ダレン・ゴールドスタイン(パット・ブラドック役)
ジョン・リスゴー（リチャード・ホッブズ役）
フィリップ・ジョンソン・リチャードソン(刑事コリンズ役)
ケリー・フラナガン（ラルッソ役）
デイヴィッド・ピトゥ（デイヴィッド/弁護士役）
クインシー・ダン＝ベイカー（ウィリアム・タイラー役）
ハンナ・ダン（ブレンダ役）
ジュリアン・ヤオ・ジョイエロ（ジャック役）
ネタバレ
５つの物語をネタバレします。
トム
トムはニューヨーク市で古本屋を営んでいます。ある日、サンドラという女性が本を探しにやって来ます。トムはサンドラを食事に誘います。サンドラは最初はトムの誘いを断ったものの、やがて彼と恋人になります。
交際から数週間後、サンドラはトムに、兄が35万ドルの借金を抱えており、支払わなければ殺されると告げます。トムは父親が裕福であることを明かし、借金の肩代わりを申し出ます。
しかし…サンドラに金を渡した後、彼女は姿を消してしまいます。
トムは騙されたことに気がつき、精神的に落ち込んでしまいました。
サンドラ
「サンドラ」の正体は、長年の犯罪歴を持つ仮釈放中のサンディでした。トムと関係を持つ前の夜、サンディは保護観察官と面会したがな大麻をやったことがバレたために再び刑務所に戻されそうになります。しかしマックスという男が現れ、保護観察官を持っていた時計で買収し、サンディを助けます。
マックスは詐欺師でありました。マックスはサンディを弟子として迎え、詐欺の手ほどきをする。二人は初めて標的を仕留めた後、キスをする。トムを騙したサンディはマックスの指示でトムをハメたのでした。
マックス
サンディと組む前に、マックスは母親のマデリンと彼女の新しい恋人で億万長者のリチャード・ホッブズを訪ね、リチャードの豪華なアパートを訪れる。酔っ払ったマックスはマデリンに懇願して、リチャードのアパートに泊まらせもらう。
翌日、マデリンとリチャードが帰宅すると、マックスは覆面捜査官に麻薬を要求した罪で逮捕されそうになっていた。マデリンはすぐにこれが詐欺だと気がつく、マックスがリチャードにマックスのパートナーでティプシーに賄賂を渡させる詐欺を企んでいたのだ。
マデリンはマックスをアパートから追い出す。
しかし、マデリンとマックスは母と息子ではなく、リチャードを狙う詐欺を企む恋人同士だった。
リチャードはマックスと会い、町を出る条件として月6万ドルを提示する。マックスは、マデリンをリチャードと二人きりにするため、1年分を現金で前払いするよう要求する。マックスはリチャードと会っている最中に、リチャードの息子トムとも会う。トムはまだサンディと会っていなかった。この時にトムはリチャードへの復讐の一つとしてトムをハメることを思いついたのだ。
マックス、マデリン、ティプシーは仕事の成功を祝うが、その夜、マデリンはリチャードが結婚を望んでおり、一緒に暮らすつもりだとマックスに告げる(マックスを裏切るということ)。
マデリンが通報した警察が現れるが、マックスは金を持って逃走する。
マデリン
リチャードは亡くなり、財産の大部分をマデリンが遺贈した。サンディとの事件後、リチャードはトムへの疑念を抱き、トムには書店と信託のみが残され財産はほとんど渡されなかったのだ。トムはまた、リチャードの財団の会長に任命され、マデリンが理事長となった。
トムは部下に「サンドラ」の行方を追わせる。焦ったマデリンは捜査を中止するよう説得を試みるも、ヘロイン中毒のサンディが発見されてしまう。トムはサンディをアパートに留める。マデリンがサンディと話すと、マデリンはマデリンとマックスの関係を知っていると明かす。マデリンは金銭を支払う様にしようとするが、サンディは沈黙を守る代わりに、マデリンはマックスを探し出し、自分を捨てた罪を問い詰めるよう要求する。
マックスはサンディとマデリンに会うことに同意し会うことになる。話しているの最中、トムと部下が現れ、3人が共謀していたというトムの疑惑を確認する。
トムはサンディに、そしてマデリンにも銃を突きつける。サンディはトムの手から銃を奪い取り、マデリンがそれを拾い上げる。トムはマデリンに銃を向けさせ、マデリンはトムを誤って射殺してしまう。
トムの部下が警察に連絡しようとすると、刑務所行きを逃れたい一心で、マデリンは全財産をリチャードの財団に寄付する代わりに、警察に連絡しないように懇願する。
マデリンは弁護士に電話をし、全財産をリチャードの財団に寄付することに同意した。
マデリン、マックス、サンディはオクラホマシティ行きの飛行機に乗せられる。マデリンはマックスに、トムは亡くなり、自分がリチャードの財団の理事長であるため、会長であるトムが亡くなった今、金銭の管理は自分が引き継ぐと告げる。
その話を聞き‥取り乱したサンディが飛行機のトイレに逃げ込むと、マデリンは自分の袖についた血が本物ではなく、トムが生きていることに気がつく。マデリンが飛行機のトイレを確認すると、サンディの姿はなかった。
サンディ
計画の真相が明らかになる。トムに恋をしたサンディは、正体を明かす。
二人はマデリンとマックスを騙す計画を立て、ティプシーと彼の相棒ゴールディ（トムの部下のふりをしていた）に協力を依頼する。
トムがマデリンに銃殺されたように見えたのも、全てが計画通りだった。
トムはまだ生きているため、財団と資金の支配権は会長であるトムが握っている。
トムは父親の財産を取り戻したのだ。
トム、サンディ、ティプシー、ゴールディは書店で成功を祝う。
トムとサンディは再び恋人として関係を深める。
エンドロールが流れる。
評価とレビュー！
個人的には面白い映画でしたが、評価はどうなっているのでしょう？
映画サイトを調べてみました。
Filmarks：3.9/5点
映画.com：3.9/5点
IMDb：6.7/10点
Rotten Tomatoes
批評家：68％が肯定的
一般ユーザー：3.7/5点
僕の個人的評価：3.5点
となっています。
個人的には、どんでん返し映画ではあるのですが、なんとなく予想がついてしまっていたので、驚きはありませんでした。ただ、全体的によくできている映画で楽しむことができました。
他のレビューをご紹介
『sharper:騙す人』は私を大いに楽しませてくれました。大画面で夜を過ごすのにぴったりの映画です。脚本も素晴らしく、ストーリーに引き込まれます。展開はやや予測可能ではありますが（少なくとも私にとっては）、それでもサスペンス満載のミステリー犯罪として素晴らしい作品でした。生まれながらの詐欺師、貪欲、欺瞞と裏切りといったテーマは、どれもまともな映画を作るための良い要素です。演技は一流で、有名俳優だけでなく、全員が素晴らしい演技を見せてくれました。誰もが迫真の演技を見せ、それがこの映画を見る最大の理由です。撮影も非常にプロフェッショナルでした。『sharper:騙す人』にはあまり期待していなかったので、嬉しい驚きでした。
『sharper:騙す人』は、陰謀、窃盗、裏切りに巻き込まれる4人の人物を描いた犯罪ドラマです。
物語は断片的な構成で、4章ごとに主人公たちの人生の異なる時期を描いていきます。物語が非線形になり、観客は謎と映画の時系列を紐解く必要に迫られるため、私はこの点を非常に気に入りました。しかし、3回目のシーンチェンジ以降は展開がかなり予測可能になり、この魅力は薄れ始めました。俳優陣
の演技は全体的に非常に安定していました。セバスチャン・スタンは本当に素晴らしく、『フレッシュ』での彼の役柄に似た、より悪役的な役柄を演じていて、とても気に入っています。ジュリアン・ムーアとブリアナ・ミドルトンもハイライトとなり、彼らの感情の揺れ幅は素晴らしいです。ジャスティス・スミスはせいぜい「まあまあ」といったところでしょうか。
全体的に見て、この映画はまあまあの出来でした。2時間という上映時間にしてはテンポが良く、第3幕までに設定が完全に予測可能になるにもかかわらず、全体を通して多くの紆余曲折がありました。
通常、映画に時系列が直線的でないと、全ての繋がりを掴もうとして集中力が途切れてしまいます。しかし、この作品の脚本は非常に巧みに作られていると感じました。個々の登場人物の視点から物語を語り、時系列を飛び越えるという手法は、物語を邪魔するどころか、非常に自然な形で展開させているように感じました。他のレビュアーほど詐欺映画に詳しくないのかもしれませんが、物語にすっかり引き込まれてしまい、正直言って最後のどんでん返しは予想もつかず、映画の結末には非常に満足しました。最後に、演技も非常に素晴らしく、特にジュリアン・ムーアの演技は素晴らしかったと思います。この映画は間違いなく見る価値があります。
この映画のようなAppleTV＋作品は興味深い作品が盛りだくさんです。
