「海にかかる霧」 実話「テチャン号事件」を映画化

あの日、海で起こった事は、誰にも話してはならない。

本日は、2014年の韓国映画「海にかかる霧」ネタバレ感想を書いています。

「海にかかる霧」は、2001年に韓国で実際に起こった「テチャン号事件」を題材にした舞台劇「海霧(ヘム)」を映像化したサスペンス映画です

作品情報

海にかかる霧

英題:HAEMOO
洋画:サスペンス
製作年:2014年
製作国:韓国
日本公開:2015年4月17日
レンタル開始:2015年10月7日
上映時間:111分

あらすじ

チョンジン号は一時、大漁に沸いていたこともあったが、最近は不漁続きで船の維持すら難しくなっていた。八方ふさがりの中、船長チョルジュ(キム・ユンソク)と年少の船員ドンシク(パク・ユチョン)を含む乗組員たちは、やむを得ず中国からの密航者たちを乗船させることに。そして決行の日、海上で中国船から密航者を迎え入れるが…

予告動画

感想とネタバレ

韓国への中国人密航を題材に描かれたサスペンスです!

「殺人の追憶」のポン・ジュノが製作を務め、「殺人の追憶」の脚本を担当したシム・ソンボが監督を務めています。

なかなか濃厚な映画でした。

実際にあった事件がベース※ネタバレあり

海にかかる霧 テチャン号事件

これって実際にあった事件をベースに作られてるんですよね。

なんでも「テチャン号事件」という2001年に起こった事件で、この映画の内容とほぼ同じ事件です。

不漁が続くなか、船の維持に苦しむ船長チョルジュ(ユンソク)は、やむを得ず“中国からの密航者の輸送”という違法な仕事を引き受ける。

だが、船員たちが海上で密航者たちを迎え入れた矢先、海上警察に出くわしたことから予想外の事故が起こってしまう・・

この映画では、海上警察の目から逃れるために・・

密航者した中国人を、主人公と恋に落ち生き残った一人の少女以外の全員を、魚を収蔵する船倉に閉じ込めるのですが

海にかかる霧 魚を収蔵する船倉に閉じ込める

ガス漏れによって全員死んでしまうという展開です。

しかし実際は・・・

魚を収蔵する船倉に25名を水槽タンクに35名を隠し、魚を収蔵する船倉にいた25名が窒息死した様です。

25名の遺体を海に捨て、陸に上陸するも・・生き残りの35名のうちの2名が食料をもとめ民家に立ち寄り、民家からの通報により事件は発覚!

船長ほか船員8名は重過失致死と死体遺棄の罪状で逮捕となったそうです。

この映画で描かれている事が、実際にあった事件だったとは・・
びっくりですね( ゚Д゚)

キム・ユンソクが狂気の船長を怪演

キム・ユンソク 海にかかる霧

この映画で一番印象に残ったのは、船を愛するあまりに狂ってしまった狂気の船長を演じたキム・ユンソクですね!

なぜそこまで、できるのか?

どうしてそこまで船を愛しているのか?

始めは、ちょっと怖いけど頼れる親分って感じだけど・・だんだんと怖いだけになってきます。

ラストは狂っているとしか思えないほど・・・船に固執・・・

韓国船【セウォル号】を沈没させた船長に見習ってもらいたいほど船を愛しています・・

船と共に死んだ彼は満足だったのでしょうか?

キム・ユンソクの狂気の演技でこの映画が盛り上がること間違いなしです

船という閉ざされた空間で巻き起こる恐怖

海にかかる霧 閉ざされた空間で巻き起こる恐怖

海上の船という密室状況下で起きた思いもよらぬ大惨事を機に、船員たちの心は壊れ・・疑心暗鬼に陥っていく・・

船を守ることに執拗に固執する船長、心が壊れ狂ってしまう機械長・・・

船長の言いつけに最後まで従う甲板長・・

我を忘れ女を奪い合う船員たち・・

それぞれの思い、欲望をむき出しにした者たちの醜い姿が、張り詰めた緊迫感の中でリアルに描かれています。

やっぱ通常では考えられない事件に遭って、みんな心が壊れたんだろうな・・

多数の死体、それを切り刻んで魚の餌にする・・・

心が壊れない方がどうかしている!!

中国女(ホンメ)酷くない?

海にかかる霧 ハン・イェリ

主人公である新米乗組員のドンシク(パク・ユチョン)は、中国人の密入国者で女性であるホンメ(ハン・イェリ)が海に転落したところを助け、ホンメに一目ぼれしてしまうのです。

事件が起こり、一人生き残ったホンメ(ハン・イェリ)を殺そう、犯そうと船長や船員たちが襲い来るのですが、仲間である船員たちを裏切り!

ホンメ(ハン・イェリ)を助けるのです!

副船長を殺し、船員たちを殴り!魚を収蔵する船倉に閉じ込め!船長をボコボコにし船を沈める・・・

やりたい放題、女のためにやっちゃった~( ゚Д゚)

っと言う感じです。

沈む船から海に飛び降り、岸に流れ着いた二人・・・

さあ~これから二人の恋の物語が始まる・・っと思いきや!?

まだ意識がないドンシク(パク・ユチョン)を置いて、ホンメ(ハン・イェリ)はどこかへ立ち去るのです!

マジで━━Σ(゚д゚;)━━!!

怖い思いをしたホンメの気持ちもわからんでもない・・・でも・・でも・・

ドンシク可哀そう~( ノД`)シクシク…

そして、6年後二人は定食屋で再会を果たします。ドンシクは独り身でビルの工事人・・ホンメは二人の子供と食事をしていました。

ホンメの二人の子供って・・・考え方は5通り・・

1・女の子はドンシクとホンメの子、小さい男の子はホンメが結婚した相手とホンメの子供
2・二人ともホンメが結婚した相手の子
3・ホンメが結婚した相手の子とホンメの兄の子

3・二人とも、ホンメの兄の子(ホンメの姪と甥)
4・ドンシクとホンメの子とホンメの兄の子

これって・・もし1、2、3だったら・・ドンシクめっちゃ可哀そうじゃないっすか?

ホンメにまんまと利用されただけになっちゃうような・・・
ホンメ酷い・・もしかして魔女?

まあでも、あんな事件に合ったんだから仕方ないっすよね・・
取りあえず、安心できる兄のもとに逃げたかったのかも?

ちょっと切ないラストでした(*´з`)

この映画の評価、おすすめ度は?

かなり濃厚な映画で、111分とそれなりの長さがありましたが、まったく飽きることなく観えました!

船と船員を守るため密航を請け負った船長の変貌ぶりにも注目です。

海上の漁船という逃げ場のない密室!その密室で起こる惨劇は恐ろしいの一言!
ラストは、皆総じて狂って殺し合いという展開・・・しかも実話ベース!

うーん(。-_-。)濃厚サスペンス!

他にも濃厚韓国映画は『コインロッカーの女』『鬼はさまよう』『背徳の王宮』などもあります。

 

映画サイトの評価はこんな感じ

映画.com:★★★☆☆(3,6)
Yahoo!JAPAN映画:★★★★☆(4,1)


個人的な私のおすすめ度は?

おすすめ度:★★★★☆(4,0)

実際に会った事件だからこそ観てもらいたい濃厚サスペンス映画でした!!

こちらも読まれています。

このクソ記事を
いいね!してやる。

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう